大阪・昭和町で、アットホームな飲ませるとんかつ。

 大阪・梅田から南に向かう地下鉄御堂筋線に乗って、難波や天王寺駅を越えた先に、昭和町駅はある。天王寺の隣街であって、高層ビルなどのない、古き良き昭和の風情が残る住宅街だ。
 昭和町駅1番出口を出て、徒歩2分ほどの場所。大通りから路地を入った、小さな個人商店が並ぶエリアの一角に『ちとせ』は位置する。

 店内は、L字カウンターと奥にテーブル席がひとつ。ご夫婦で店をやっているようだ。

「上ロースとんかつ定食」を注文。ほかに、へれかつやミンチかつ定食もあるが、ロースは上ロースのみだ。

 ご主人がとんかつを作り始めると、すぐにお浸しが差し出された。その後も、お漬物や、ズリなど小皿が次々と運ばれてくる。定食というからセットでくるのかと思いきや、まるでちょっとしたコースのよう。

 そこで目に入ったのが、「定食を注文すると、グラスビール1杯目200円」という文字。とんかつを待つ間の小皿をアテに飲むビールが最高なのだ。量もちょうどいい。オオトリのとんかつもしっかりボリュームがあって、大満足で食べ終える。

常連客も多く、店主ご夫妻とのやりとりが妙に面白い。

上ロースとんかつ定食1300円。

日替わりの一品はお母さんの気分で作られたもの。

『ちとせ』

住所/大阪府大阪市阿倍野区昭和町1-8-8

※こちらの記事は、関西の食雑誌「あまから手帖」がお届けしています。

あまから手帖=https://www.amakaratecho.jp/amakaratecho/