先週末、バレンティーノ・ロッシが所有するトレーニング用の私設コースであるランチに、素晴らしいゲストが訪れた。かつてロッシと激しいバトルを繰り広げたケーシー・ストーナーだ。
SNSに投稿された動画や写真を見て、信じられないMotoGPファンも多いはずだ。ふたりは2007年から2012年にかけてMotoGPの主役であり、サーキットでは素晴らしい戦いを繰り広げたが、何よりもサーキットの外でも強い敵対関係にあったからだ。
しかし人生とは変化するもので、トップライダーが競争から遠ざかると、まったく違った見方をするようになる。敵同士であった人々が知り合いとなり、場合によっては友人となることもありうるのだ。
ストーナーがロッシのランチを訪れたのは、かつてドゥカティとホンダでチャンピオンに輝いたレジェンドが、世界で最も重要な2輪のイベントのひとつであるEICMA2024に出席するためイタリアに到着した折だった。
ロッシはストーナーのイベント出席を聞き、彼をタヴッリアにあるランチに招待。彼の所有するサーキットで一緒に走った。彼らが過ごした楽しい一時の動画や写真がそれぞれのSNSに投稿された。
ランチでの長い1日を楽しんだあと、ストーナーも自身のSNSでロッシに「この機会を与えてくれてありがとう」と感謝のメッセージを送り、そのなかで2人の関係が改善され、衝突は過去のものとなったことを明かした。
「この12年で、僕とヴァレの間には多くの変化があった。モーターバイクへの情熱は変わらないけど、家族や友人などね。また一緒にサーキットを走る機会をもらってありがとう」
SNSに投稿された映像では、走行の様子だけでなく、走行の前後に談笑する姿やともに食事を楽しむ姿も撮られており、その中でふたりは熱狂的なMotoGPファンの記憶にも残る、かつての戦いの思い出話に花を咲かせた。