大幅に可能性が拡がったPTZオートフレーミング
では実際に、AIによるPTZオートフレーミングを試してみる。さらに高度な設定を行なうために、WEBアプリによるコントロールが推奨される。これはAM7と同じネットワーク内にあるPCやタブレットなどのブラウザで、カメラのIPアドレスにアクセスすると、制御可能となる。
構図設定に関しては、NX800/Z200では大・中・小の3つから選択するのみだが、AM7ではサイズも位置もバリアブルに設定できる。パターンを作って3つまでプリセットしておけるのも強みだ。
スタートポジションを設定しておけば、その位置に入っていた人物に対してフレーミングしていくという動作になる。また検知範囲も設定できるので、左からフレームインした人物のみに対して追従するという動きもできる。何度か同じテイクを繰り返すドラマ収録などには便利な機能だろう。
今回は屋外で撮影してみたが、現場にネットワーク環境はない。事前にPTZオートフレーミングの設定を行なっておき、現場では赤外線リモコンでPTZオートフレーミングを起動しただけである。
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ソニー「BRC-AM7」PTZオートフレーミング 撮影サンプル
AM7はパンで±175度、チルトで-30度〜210度まで動くので、カメラを近くに置いてもかなり広範囲に追うことができる。もちろん解像度も切り出しではなくフル解像度なので、4Kそのままでフォローできるのも強みだ。
またオートフレーミングは、ハイスピード撮影にも利用できる。サンプル動画後半のスロー撮影は59.94pで240fps撮影なので、4倍速スローとなっている。構図としては若干フォローが遅れ気味だが、これはオートフレーミングの構図をオフセットとして進行方向寄りに設定しておけば、カバーできるだろう。
撮影日は光量のある晴天だったが、電子式可変NDフィルターで露出制御できるので、減感なし、シャッタースピード1/60固定、絞り開放で撮影できる。焦点距離も長いので、被写界深度を生かした絵作りも可能だ。