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なぜ、25歳まで待てなかったのか――。

千葉ロッテ・佐々木朗希投手が米メジャー挑戦する運びとなった。11月9日、球団がポスティングシステムによるメジャー移籍を容認したのだ。

佐々木は今年23歳、プロ野球歴5年。いわゆる「25歳ルール」(25歳未満かプロ6年未満の海外選手はマイナー契約しか結べない制度)で、球団への譲渡金は、年間500万〜800万ドル程度に制限される契約金の25%にすぎない。

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25歳ルールで2017年オフに日本ハムからエンゼルスに移籍した大谷翔平(当時23)のマイナー契約金は、230万ドル(約3億5000万円)だった。

大谷のケースと同程度の契約を佐々木が結ぶと、球団に入る譲渡金は最大でも約2億9000万円。昨年、オリックスの山本由伸(26)がドジャースにポスティング移籍した際、オリックス球団に70億円超の譲渡金が支払われたのとは、雲泥の差だ。 

「もともと、佐々木のメジャー志望が強いことは球団も理解していたし、毎年のようにメジャー移籍に向けての話し合いを重ねてきた」(スポーツ紙記者)

高校時代、最速160キロを記録した佐々木は“令和の怪物”として注目を浴び、2019年のドラフト1位でロッテに入団した。

取り巻きの圧力も一因

「高卒の18歳でプロ入りした佐々木は、まだ体が出来上がっていなかった。球団も肩や肘を壊さないよう、“過保護”と揶揄されるくらい大事に大事に育成したのです」(同)

では、なぜロッテは佐々木のポスティングを認めたのか。その裏には2つの意外な理由があるという。

「佐々木の虚弱体質と、一刻も早くメジャー挑戦させたい取り巻きの圧力です。投球内容は別として、プロ4年で登板64試合は先発投手としてローテーションのノルマを果たしていない。また、“佐々木の身体を潰したら”というプレッシャーを感じていたようです。これには前監督の井口資仁氏らも相当、起用法に苦慮していたと聞いています」(スポーツジャーナリスト)

ロッテが手を焼いた佐々木には、移籍に関して一部で「ごね得」の声もあるだけに、移籍先のメジャー球団でもひと悶着起きなければいいのだが…。

「週刊実話」11月28日号より