地球から月を見ると、いつも同じ模様が見えます。これは地球の引力の影響で月の自転と公転の周期が一致しており、月がほぼ常に同じ面を地球に向けているからです。
では裏(地球とは反対側)から見た月や、また横から見た月の姿はどう見えるのでしょうか。
冒頭の映像は、月を回転させたものです。月の表側(地球に向いている側)から映像はスタートし、月が3回転したところで終了します。
表(地球側)には「海」と呼ばれる暗い部分が多く見られます。月の「海」は、かつて溶岩が流れ出して固まったところです。黒っぽい玄武岩でできているので暗く見えます。月面の明るいところは「高地」と呼ばれ、主に白っぽい斜長岩でできています。「海」にクレーターが少なく、高地にクレーターが多いことは、「海」が高地より後から形成されたことを示しています。
一方、裏には海がほとんどありません。比較的明るい高地がかなりの部分を占め、全体的にほぼクレーターで覆われています。ちなみに月面で最も標高の高い場所は裏側にあります。
動画は、NASA(アメリカ航空宇宙局)の月探査機ルナー・リコネッサンス・オービターの画像をもとに編集部で作成しました。
※2024年11月15日に映像を差し替えました。
Image Credit: NASA/GSFC/Arizona State University