女子テニスの国別対抗戦、日本はイタリアに善戦もベスト4進出ならず。来年のファイナルズへ向け「個々の力をつけたい」と杉山監督<SMASH>

 女子テニスの国別対抗戦「ビリー・ジーン・キング・カップ by ゲインブリッジ・ファイナルズ」(11月13日~20日/スペイン・マラガ/室内ハードコート)に参戦している日本代表は現地16日、準々決勝でイタリアに1勝2敗で敗退。第2シードの強豪国を相手に善戦もベスト4進出はならなかった。

 出場12チームのうちシード4カ国を除いた8チームによる1回戦を行ない、準々決勝からシード勢が参戦する本大会。試合はシングルス2試合とダブルス1試合の3試合(いずれも3セットマッチ)のうち先に2勝を挙げたチームが勝利となる。

 14日に行なわれた1回戦のルーマニア戦では、第1試合で日比野菜緒(世界ランク単152位)が敗れるも、第2試合に登場した柴原瑛菜(同135位)が勝利。勝負の分け目となる第3試合のダブルスは青山修子/穂積絵莉(複47位/同45位)ペアが勝ち切り、本大会11年ぶりのベスト8進出を決めていた。

 迎えたイタリア戦では、第1試合でエリザベッタ・コチャレット(単54位)と対戦した柴原は強化を図っているサービスで要所を抑え、3-6、6-4、6-4で勝利。日本チームに貴重な1勝をもたらした。

 試合後のオンコートインタビューでは「今日は良いプレーができたから、本当にうれしい」と喜びを語った柴原。「ミスがあっても、うまくいっても1ポイントに集中するようにした。自分の感情をうまくコントロールできたし、それが試合を乗り切るのに役立った」と勝因を分析した。

 続くエース対決となった第2試合は、内島萌夏(同56位)が今季全仏オープンとウインブルドンで準優勝を果たしているジャスミン・パオリーニ(同4位)と対戦した。パワフルなショットで応戦するも、パオリーニの安定感のあるストロークにリズムをつかめず3-6、4-6で敗退。1対1のイーブンとされる。
  第3試合のダブルスは、青山/穂積がパリ五輪金メダリストペアのサラ・エラーニ/パオリーニ(複8位/同10位)と対戦。第1セットは第3ゲームで先にブレークに成功するが第4、第6でサービスダウンを喫し3-6でリードを許してしまう。第2セットでは流れをつかんだイタリアペアに一気に1-5と突き放される。そこから3ゲーム奪うも4-6で振り切られ敗退となった。

 イタリアに敗れはしたものの、ベスト8と大きな活躍を見せた“チームジャパン”。試合後には日本代表監督の杉山愛氏(元単世界8位/同複1位)が自身のSNSを更新。今大会を振り返り、来年のファイナルズへの意気込みを綴った。

「2023年監督就任当時はアジア予選からのスタートでしたが、そこから勝ち続けて最短でここファイナルズの舞台まで来ることができ、更に1回戦を勝利することができました。ここマラガに来ることができ最高の時間を過ごすことができました」

「更に上に行くためにやらなくてはいけない課題も与えられたので、個々の力をつけてまた来年のファイナルズに向けて頑張ります」

「現地にも沢山の日本人の方が応援に来てくださいました。本当に心強かったです。ありがとうございました」

 なお日本に勝利したイタリアは2年連続の決勝進出をかけ、準決勝でイガ・シフィオンテク(世界2位)率いるポーランドと対戦する。

構成●スマッシュ編集部

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