「ワークライフハーモニー」という言葉を知っているだろうか? 休日が生活の原点であり、休みのために仕事をするという考え方だ。
書籍『世界の一流は「休日」に何をしているのか』より一部抜粋・再構成し、日本人には理解しにくいこの考え方を、世界の一流たちの休日の過ごし方を紹介しながら解説する。
自己再生とエネルギー・チャージ
マイクロソフトには、約300人のバイスプレジデントがいますが、彼らの休日の過ごし方を観察してみると、大きく二つの共通点があることに気づきました。
一つは、土日の休日を、次の1週間を成功に導くための準備期間と考えて「自己再生」(本来の自分を取り戻す)を意識していること。
もう一つは、スポーツや趣味、家族や友人とのバーベキューやキャンプなどを楽しむことで、身体と心、脳のリフレッシュを図り、次の1週間に向けて、エネルギーを「チャージ」(充電)していることです。
彼らは休日を休息のための時間ではなく、仕事で成果を上げるための「原動力」と考えているのです。
私が注目したのは、彼らがそれを「楽しんでやっている」ことです。
仕事を成功に導くための準備というと、多くの人が「苦行」や「修行」を連想してウンザリした気持ちになると思いますが、マイクロソフトのエリートたちは、スポーツや趣味を楽しみ、休日を満喫することで、自己再生とエネルギー・チャージという二つの目的を実現していたのです。
「充実した休日を過ごすことで、仕事の成果が上がる」→「成果が上がれば、休日が楽しくなる」→「休日が楽しくなれば、さらに成果がアップする」……というサイクルを回すことによって、「人生を楽しくしている」のだと思います。
彼らが休日に実践しているのは、次のような5つのことです。
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【実践①】休日と仕事を切り離す
休日と仕事を完全に切り離すことを意識しています。
仕事のことは頭の片隅に追いやって、スポーツや趣味など、目の前の楽しさに集中することを徹底しています。
仕事を忘れることで、脳と心と身体を「完全リセット」しているのです。