飛ばすまでの手続きと注意点
重量が100g以上のドローンを飛行させるときに最低限必要なこと
非常に多くのドローン初心者が勘違いするところだが、ドローンを飛行させるのに最低限必要なのは「国家資格」でも「飛行許可申請」でもなく、
- 機体登録
- 登録記号を機体に表記
- リモートID情報を機体へインポート
この3点のみだ。
登録は下記の航空局サイトDIPS 2.0から行うことができる。
初めてドローンを購入するユーザーは最初戸惑うかもしれないが、慣れてしまえば申請から登録完了まで1時間程度で終わるので、ぜひ自分でやってみてほしい。
ただしこれはあくまでも「飛行に最低限必要なこと」だ。
飛行場所や飛行方法によっても制限があるので、より本格的に空撮したい場合は下記資料を参照し、必要に応じて許可申請を行おう。
自動飛行での注意
日本国内で本製品を使用する場合、特定飛行での自動操縦を行う際に注意が必要だ。
[特定飛行とは?]
100g以上の無人航空機を屋外で飛行させる際、航空局の許可・承認が必要な飛行。いくつか種類があるが、本製品を飛行させる場合に該当しやすいものは以下の通り。
- DID地区
- 物件から30m以内
- 目視外飛行
- 夜間飛行
これらの特定飛行は本製品の特徴である「送信機なしでの自動飛行」では許可・承認が取れないというところに注意が必要だ。
送信機なしで自撮りをしたい時は、飛行場所やシチュエーションを確認してみてこれらの特定飛行に該当しないかどうかをチェックしよう。
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製品の位置付け
DJI FlipはDJI製品ラインナップの中では撮影性能は中堅クラスで、空撮初心者でも手軽にハイクオリティな撮影ができるようにデザインされた製品だと感じた。AIトラッキング搭載かつ世界的な基準で考えれば手軽に飛ばせる249gという設計は、シェアを拡大しているZero Zero Robotics社のHOVERAirシリーズを意識したものだと考えられる。
国内においては航空法の規制は受けるものの、他DJI製品ラインナップでも同条件と考えれば手軽に持ち運べる折りたたみ構造と、全面プロペラガードの安全性は魅力的だ。
また単体で66,000円という価格は他のDJI中堅クラス(Air 3、 Mini 4 Pro)より安く設定されており、このクオリティで撮影できる機体がここまで安価になったのは驚きだ。
映像のクオリティを求めたいがドローン撮影を主軸としないクリエイターや、アクティビティなどを撮影したい一般ユーザー向けに特におすすめできる製品になっている。
藤倉昌洋|プロフィール
新潟県在住のドローンオペレーター。株式会社NK2-Tech代表。YouTuber「NANKOTSU」としてドローン初心者向けの情報を中心に配信中。