「JKはラッピングが命だからね!」 猫店長「さぶ」率いる我が愛すべき花屋のバイトスタッフで、めでたく大学進学が決まっているイケメン男子高校生の言葉でございます。
【笑う花には福来たる】
Z世代の「卒業花束」は何が大事?
今回はドレスブーケとJKのお話です/無断転載禁止(C)コクハク
卒業式シーズンを前にして、自分も卒業生だというのに校内で「卒業サプライズ花束」の“営業”に余念のないバイト生の鏡のような彼。
本人は現在フリーで、花束をもらう予定もプレゼントする予定もないようですが、自分が取ってきた注文のチェックは抜かりなく、仕入れや花束のまとめ方、ラッピングまで細かく厳しく指示が入ります。
ただね、彼の思う花束は、昭和生まれで初老のワタクシとは若干のズレがあるようで…。今回は、「Z世代の花束は花の種類より色とラッピングがキモ」の解説です。
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韓国ブーケ、ドレープブーケ、ドレスブーケとは?
ラッピングテクニックには定評のあるお花屋さん/無断転載禁止(写真:横浜花日和)
SNSなどでは、チュールやラッピングペーパーを駆使したボリューム感のある花束をよく見かけます。幾重ものペーパーやチュールの色合わせは美しく、特別感を醸し出すボリュームも申し分ナシ。
そんな花束は「韓国ブーケ」、はたまた「ドレープブーケ」や「ドレスブーケ」などと呼ばれています。
花束自体の量は正直そんなに多くはないのですが、チュールやペーパーをたっぷりと豪快に使うので、それなりに立派なブーケに変身。たとえ花1本でも、“ベルばら”マリー・アントワネットのドレス並みにお洋服(ラッピングペーパー)で着飾り、モーレツに可愛いのであります。
トレンドのこまめなチェックは欠かさない(写真:iStock)
そんな特別仕様の花束を流行に敏感な若者たちが見逃すわけはなく、当然彼らの心をわしづかみ。
花よりペーパー、なんなら花の代わりのバルーンまで登場。全体のカラーコーディネイトやフォルム、ボリューム感が大事なので、花の代わりにバルーンを使った花束の形をした「花なし束」のご注文には、お花屋としては大変に複雑な心境でござんす…。
多くのZ世代の若者は、近況や個人的な連絡などネットを駆使して広く公開をしています。とりわけよく使われているInstagramのストーリーズは暇ができればこまめにチェックし、友人の“今日”や“今”を知るのです。
彼らは、卒業式の花束交換のシーンをより印象的にアップするため、時間をかけて妥協を許さない演出が施し、なかにはお花屋に何度も足を運んではとことん作戦を練り、若者とは思えんほど高額な軍資金で予算を組む方も珍しくありません。
花の需要を確実に支えてくれるのは、3月は特にZ世代の方々なのかもしれませんな。