かつて西大井にあったお笑い養成所に通っていた3人の女。約20年後、懐かしさで当時使用していたSNS・mixiのコミュニティに麻梨乃が書き込むと、2人の同期生から返信があった。1人は丸の内のキャリアウ...
愚痴を「mixi」に投稿するのが日課
『ムカツク。挨拶くらいしろよな
売り手市場でラクして入ったからって舐めてんのかよ
てかさ、今の時代に早稲田出身でうちの会社って、相当落ちこぼれのはず
大手で給料イイのはわかるんだけどさ。そういうもんなの? 今の若者って』
自宅マンションに帰宅して、すぐパソコンを立ち上げると、
<今日の愚痴Vol㉓>
とタイトルをつけてmixiに日記を投稿した。
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久々に動き出したコミュニティ。投稿者はなんと…
あれ? コメントなんて珍しい(写真:iStock)
今さらmixi? と思われるかもしれないが、ここはもはや閑散とした公園だから逆に心地がいい。大声でわめいても苦情が来ない。
3年前にその快適さを知ってからは、ことあるごとにここに逃げ込み、あっちの公園ならすぐ炎上しそうな火の粉をまき散らしている。
書き終え、深呼吸をしてマイページを更新すると、珍しく通知がきていた。
背筋にひんやりとしたものが伝う。
――私以外にまだmixiを見ている人、いるんだ…。
私は慌てて、公開していた日記を非公開に設定変更した。