一般的な家庭の貯蓄額はどのくらい?年齢別の貯蓄額も比較

お金は貯めたいと思っているけれど、今の貯蓄の額が他の人と比べて多いのか少ないのかが気になる方も多いのではないでしょうか。一般的な家庭の貯蓄額、年代別の貯蓄額と比較して、貯蓄の目安や増やすためのコツを考えてみましょう。

貯蓄がゼロの家庭は13%!?家庭環境でも貯蓄額に違いが

金融広報中央委員会が発表した「家計の金融行動に関する世論調査(令和元年)」で収入の中から貯蓄に回す人の割合を年代別に見てみると、下記の表のようになりました。ほとんどの世代で収入の10%程度を貯蓄に回していることがわかります。

※臨時収入を含む

【参考】金融広報中央委員会「知るぽると」「家計の金融行動に関する世論調査「二人以上世帯調査」(平成19年以降)各種分類別データ(令和元年)per22001.xlsx」詳しくはこちら

また、厚生労働省の「平成28年国民生活基礎調査の概況」によると、「貯蓄がない」と答えた世帯が13.4%ありました。
内訳は、母子世帯が31.8%と突出し、貯蓄がある世帯でも50万円未満という回答が9.9%となっていて、家庭の状況により貯蓄の有無や額に違いがあることがわかります。

【参考】厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況(各種世帯の所得等の状況)」詳しくはこちら

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無理のない貯蓄で将来に備えよう

貯蓄は将来の生活設計のためにも必要なものです。
ただ、生活の質を極端に落としてまでの貯蓄は本末転倒で、無理のない貯蓄をすることが大切です。世代別の収入から貯蓄に回す割合が10%程度と紹介しましたが、毎月収入の10%を貯蓄できれば、単純計算で1年で1ヶ月分の収入以上、10年続ければ年収1年分の貯蓄ができるので、コツコツと貯蓄をすることは重要です。

とはいっても、なかなか無駄な支出を抑えられず、貯蓄の習慣化ができないという方もいるかもしれません。そうした方には一定額を天引きなどの形で貯蓄枠として確保して、貯蓄を習慣化する方法が有効です。

メリットがたくさん「財形貯蓄」

そこでおすすめなのは「財形貯蓄」です。財形貯蓄とは会社が提携している金融機関に、給与から天引きの形で会社を通してお金を預ける貯蓄制度です。
財形貯蓄には以下の種類があります。

財形貯蓄は、貯蓄の習慣化以外にもメリットがあります。それは「財形持家転貸融資制度」です。
財形持家転貸融資制度とは、財形貯蓄を行っている人がそれまでに貯蓄した額に応じた住宅ローンを借りることができる制度で、一般財形貯蓄を行っている人にも適用され、財形貯蓄を1年以上継続していて、残高が50万円以上あれば、残高の10倍まで融資を受けることが可能です。上限は4,000万円、住宅購入価格の80%まで借り入れが可能な制度で、将来の住宅取得でも有利になることがあります。
財形貯蓄制度を勤務先が採用していない方向けには、銀行の自動振替サービスがあります。多くが少額からの振替が可能で、毎月決まった金額を自動で貯蓄専用口座に振り替えてくれるので、天引きと同じく習慣化しやすくなります。

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