今年で35歳になる私。先日、保険会社の営業マンに「個人年金保険」の契約をすすめられました。節税メリットがあっておトクとのこと。老後の準備は全くしていないし、この機会に個人年金保険に入ったほうがいいんでしょうか?

Q1 FPからみて、個人年金保険ってアリ?ナシ?

A1 私は、老後資金を準備する方法として「あり」だと思います。ただ、個人年金保険が最良というわけではありません。すべての面で優れている金融商品は基本的にはなく、それぞれにメリットもあればデメリット(留意すべき点)もあるのです。それを踏まえた上で、いいものかどうか、つまり、その人に合っているかどうか判断することになります。

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Q2 では、個人年金保険のメリットってなに?


節約して貯めるイメージ

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A2 まず個人年金保険とは、老後資金を準備するためのもので、コツコツ積み立てて(一時払いもあります)、将来、年金形式で受け取っていくものです。銀行などで積立の定期預金をするのと同じ感覚で始められますが、定期預金と大きく違うのは、以下のような要件を満たせば「個人年金保険料控除」という節税メリットが得られることです。

<節税メリットを受けるための一定の要件(個人年金保険料控除の税制適格要件)>
・年金の受取人は、契約者または配偶者であること
・年金受取人が、被保険者と同じであること
・保険料の払込期間が10年以上であること
・5年とか10年といった一定期間だけ年金を受け取れる確定年金の場合、60歳以降に受取を開始し受取期間が10年以上であること

サラリーマンなら年末調整で所得税が還付され、翌年の住民税も軽減されます。たとえば、小学生の子どもが2人いる4人家族の夫(年収400万円)が、毎月1万円(年間12万円)積み立てたなら、合計4,800円の節税効果が得られます(下図を参照)。節税分は積立金の4%相当にあたり、これも賢い資産運用術のひとつといえるでしょう。


個人年金保険と節税効果