夫の体調に異変が…

そんなある日、夫から「タバコを吸う量が自然と減ってきた」との報告。なんとなくタバコが欲しくなくなってきたというのです。

夫は今年で45歳。アラフィフに突入したこともあり「やっぱり年を取ると吸えなくなるのかもね~」と、笑いながら話していました。

それでも1日に1箱はタバコを吸っていましたし「タバコの量が減った分、葉巻にお金を出せるわ~」と、喫煙を楽しむ様子に変わりはありませんでした。

しかし、徐々に夫の体調に変化が現れました。タバコを吸うと、どこか息苦しさを覚えると言うのです。

私はとうとう病気になったのでは!? と思い「病院へ行ってみたら?」と受診を促しますが、「今度、会社の健康診断があるから、それで様子を見るわぁ~」とのこと。

そのときの夫はちょうど風邪をひいていたこともあり、「風邪が治ったら元に戻るかな?」と言いながらも、完全にタバコをやめることなく過ごしました。

(広告の後にも続きます)

健康診断を受けたらまさかの病気が

その後、予定通り健康診断を受けた夫。結果はなんと、肺気腫の疑いがあるため追加で検査を受けるよう指示が記載されていたのです!

これまで健康診断で何も指摘を受けたことがなかっただけに、夫は驚きを隠せない様子でした。

「肺気腫ってタバコが原因でなる病気だっけ?」と、聞く夫。私は「そうだと思う」と答えました。夫は沈黙ののちに「疑いだから、まだ違うかもしれないよね?」と、このときはまだ楽観的なことを言っていましたが、「病気かもしれない」という現実を受け入れきれず戸惑っていました。

その後、夫は呼吸器内科を受診しはっきりと「肺気腫」と診断されました。さらに先生によると、そこそこ進行した状態とのこと。初期段階では自覚症状が乏しいという特徴があり、息苦しさが出るころには、夫のように悪化しているケースが多いとも説明を受けました。

その後の夫は、初めての持病に意気消沈。「もう吸う気になれない……」と、きっぱりとタバコをやめました。

どちらかと言えばプラス思考な夫でしたが、「俺も酸素吸入器が必要になるのかな……。もう長生きはできないのかな……」と、弱気な発言をするほどショックだったようです。

若いころからタバコを吸い続け、体への影響はわかってはいたもののそう簡単には病気にならないと過信していた夫。私も「タバコは夫の生きがいなんだ」と容認し、体を気づかった訴えが強くできていなかったことに深く反省しました。

「百害あって一利なし」まさにその言葉を身をもって実感した体験になりました。