やりがちな生活習慣も原因に



猫背、反り腰など悪い姿勢が原因になることも

駒形先生によれば、骨盤臓器脱はかつてはおばあちゃんの病気だったそう。しかし、今はおばさんの病気になっていると言います。

「昔と比べて発症する時期が早まっているように感じます。その原因としては、姿勢の悪さがあると考えます。

横隔膜と骨盤底筋群が並行の状態でおこなわれるのが正しい呼吸で、肺呼吸をするだけも骨盤底筋群が鍛えられるはずなのです。

しかし、猫背や反り腰など姿勢が悪いと横隔膜と骨盤底筋群が平行でなくなり、呼吸をしても骨盤底筋群が使われなくなってしまうのです」(駒形先生)。

脚を組む、いつも同じ方の肩にかばんを下げるなどもリスクに

「他にも、骨盤をゆがませる生活習慣も骨盤底筋群を緩ませる原因になります。例えば、脚を組んで座る、いつも同じ方の肩にかばんを下げるなどですね。昔の方は着物を着て、トイレも和式。生理の血もナプキンを使わず外に出ないように筋肉で止めていたとされています。現代は下腹部の筋肉を使う機会が激減していることも発症の若年化の一因だと思います」(駒形先生)。

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まとめ

今回挙げた「更年期」「肥満」「便秘」「重い物を持つ」「姿勢が悪い」のうち、思い当たるものはありましたか。骨盤臓器脱は放置するとどんどん進行し、大事になることも。後悔しないためにも、今から予防のために動いてみてはいかがでしょうか。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

取材・文/mido(50歳)
ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。

著者/監修/駒形 依子 先生
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。