つい最近、父から家電製品の部品を製造する町工場の経営を受け継いだ私。高卒で入社して早20年。現場で作業をしつつ、営業や商談に出る日々で、浮いた話もなく多忙を極めています。そんなとき、高校の同級生のEからいきなり電話がありました。

誘われたのは…

久しぶりの連絡にもかかわらず、近況報告もそこそこにEが切り出してきたのは飲み会の話。

「今度、重要なメンバーが集まる飲み会で、1人キャンセルになっちゃって。欠席が出るとまずいんだよ。とりあえず顔を出すだけでもOK! 昔なじみを助けると思って来てくれよ!」

と懇願するので、私はしぶしぶ了承。昔から彼は自分勝手なところがあり、学生時代から女性関係もルーズだったので、正直あまり得意ではないのですが……。困っているときに私を思い出し、頼ってくれたなら仕方がない。そう思って人数合わせの飲み会に行くことにしたのです。

Eによれば、服装はラフな格好でOK。スーツやブランド物は禁止で、ジーンズにシャツという軽装でという指示でした。重要な会と言っていたけれど、堅苦しくなさそうで、少しは気がラクに。

こうして私は飲み会の日を迎えたのです。

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約束の金曜日

仕事を終えた私は、その足で指示された会場にやって来ました。しかし店内に入った途端、私はビックリ仰天。なんと会場にはでかでかと「合コン」の文字が掲げられていたのです。

合コンなんて聞いていない! おまけに参加している男女はみんな、スーツにドレス。カジュアルな服装をしているのは私だけでした。

どうやら私は、Eにからかわれたようです。文句の1つも言ってから帰宅しようと彼を探すと、華やかな女性陣に囲まれてビシッと決め込んだ後ろ姿が見えました。近付いて声を掛けると、Eはニヤリと笑い、大声で告げたのです。