確定申告でe-Taxを利用するメリット


パソコン処理
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確定申告をe-Taxで行うと、次のようなメリットが生じます。

<e-Taxを使うメリット>
・作成や提出が簡単・スムーズに
・早めの申告が可能
・還付もスピーディー
・青色申告での控除額が10万円分増える など

1.作成や提出が簡単・スムーズに

e-Taxを使うとデータ入力で確定申告書を作成できるため、誤字や脱字があってもすぐに訂正できて便利です。

画面の指示に従って入力していくだけなので、複雑さもほとんどありません。

医療費控除の領収書や源泉徴収票などは、原本書類の提出・提示を省略することもできます(ただし原本は一定期間保管しておく必要あり)。

確定申告書が完成したらオンラインで提出可能なため、税務署に提出しにいく手間が省けるのもメリットです。

2.早めの申告が可能

確定申告は、毎年2月16日~3月5日が受付期間となります。

ただしe-Taxを利用することでこれよりも早めの申告が可能となり、1月上旬頃から確定申告ができるようになります。

早めに確定申告を始めたい人にとってはメリットとなります。

3.還付がスピーディー

e-Taxで確定申告することで、早く税の還付を受けることができます。

目安として、1~2月に申告すると2~3週間、3月に申告すると3~4週間程度で還付の処理が行われるようです。

4.青色申告での控除額が10万円分増える

e-Taxで確定申告を行うことで、「青色申告特別控除額」が55万円(通常申告)→65万円(e-Taxでの申告)に増額されます。

e-Taxを使うだけで単純に控除額が10万円増えるため、青色申告*者にとっては明確なメリットとなります。なおこのルールは、令和2年分以後の確定申告から適用されます(2020年分の確定申告から)。

*青色申告とは、確定申告の際に複式簿記の方法により記帳する申告制度のこと。不動産所得や事業所得、山林所得のある人が対象となる

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e-Taxを使った確定申告の方法【スマホ版】


スマホを操作する男性の手のアップ
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事前準備

e-Taxの利用方法には「マイナンバーカード方式」、「ID・パスワード方式」の大きく2つがあり、それぞれ事前準備が異なります。

1)マイナンバーカード方式・・・事前にマイナンバーカードの取得が必要(通知カードでは不可)、ICカードリーダライタが読み込みに必要
2)ID・パスワード方式・・・税務署に「電子申告等開始届出書」を提出し、「利用者識別番号(ID)」と「暗証番号」を入手

マイナンバーカードを持っている人であれば、特に手続き等は必要なく、すぐにe-Taxの利用を始められます。

「ID・パスワード方式」はマイナンバーカードを持っていない・使いたくないといった人向けであり、マイナンバーカードは不要ですが、税務署に出向いて届出手続きを行う必要があります。

スマホでの確定申告方法

e-Taxでの確定申告は、「国税庁 確定申告書作成コーナー」から行います。

リンク先のページの「作成開始」をクリックすると、確定申告書の作成が始まります。

マイナンバーカード方式、ID・パスワード方式のいずれかを選択し、画面の指示に従いながら、所得額や控除額など、各種項目を入力していきます。

ID・パスワード方式で行う場合には、事前に税務署から受け取った「利用者識別番号(ID)」と「暗証番号」の入力を求められるため、準備しておく必要があります。

全ての項目の入力が完成したら、「出力・提出」をクリックすることで、その場でデータが送信され、提出となります。

e-Taxは従来の紙面での確定申告よりも便利な点が多く、さらに今回から青色申告特別控除額が10万円増額するという金銭的なメリットまで追加されました。

取っつきにくくなかなか始められない人も多いと思いますが、慣れてしまえば簡単であり、メリットも多いので、ぜひ今年からe-Taxの確定申告にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。