親の介護費用、誰が負担すべき?

もし親が介護状態となった場合、こういった一時金や毎月の費用を誰が負担すべきでしょうか?基本的には親自身の収入、資産で対応するというのが原則です。

両親が前もって自身の介護に備えてしっかりと用意してくれていればいいのですが、日々の生活を送るだけでも苦しいという高齢者も一定数います。そういう状況の場合、どうしても子供が負担しなければならないというケースも想定されます。

できれば、親が健在なうちから親子で介護にかかる費用について話をし、双方が協力して先を見据えた準備をするようにしてください。例えば、定年退職する際など、退職金の一部を介護費用という位置づけにし、手を付けず運用、管理をしていくといった方向性を示してあげることは、子供の立場からでも可能です。

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認知症にも備え、家計管理の情報共有も重要

また介護状態となる主因の1つに認知症があげられます。親がしっかりと貯蓄をしていても、認知症になった後は、スムーズに金融機関と取引できないことも想定されます。また、子供として、どの金融機関にいくら預けているのか?といったことを把握することも難しくなるかもしれません。

親が認知症になった際、子供が親の資産を管理できるようにする「家族信託」という制度が少しずつ知られてきています。このような制度を検討することはもちろん、まずは、親子で積極的にお金の管理について情報を共有することから始めてみてください。

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