35歳のころ、左胸の痛みを訴えた夫。夫婦共に30代後半になり、健康をより意識していた私は、夫が病気だったらどうしようと焦ります。「え!? 大丈夫? なんなの!? 病院行ったほうがいいんじゃない!?」と夫に言いますが、夫はなぜか冷静で「大丈夫!」とすぐに会話を終わらせてしまうのです。しかし、痛みは治まらず、数日後整形外科を受診することに。そこで夫が受けた驚きの診断結果とは……。

「左胸が痛い」夫の言葉に不安が募る

ある日の夜、夕食を食べていると夫が何げなくつぶやきます。「なんかここらへんが痛むんだよなぁ……」と左胸の脇あたりを押さえる夫。夫は外仕事をしていて、作業で小さなけがをすることはよくあるのですが、夫から「痛い」という言葉を聞いたことがなかった私。本人も、普段から自分は痛みに強いほうだと言っていたので、夫の言葉に私は驚きました。

私は「え!? 大丈夫!? どう痛いの!? ズキズキとか?」と詳しく聞こうとします。しかし夫は、「すごい痛いってわけじゃないから大丈夫! 大丈夫! たいしたことじゃないよ」と軽い返事。私は「えー、本当に大丈夫なの?」としつこく聞きますが「大丈夫だから!」の一点張り。

めったに聞かない夫の「痛い」という言葉。30代後半になり、健康をより意識していた私は「夫が病気だったらどうしよう……」と不安になりましたが、夫がこんなに大丈夫と言うなら…… とひとまず様子を見ることにしました。

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耐えられないほどの痛みが夫を襲う

翌朝、私は寝室から起きてきた夫に「痛みどう? 大丈夫?」と聞きました。すると夫は左脇を押さえながら「寝返りしたときとか、ベッドから起きたときに少し痛かったけど大丈夫! ただの筋肉痛かも」と言い、朝ごはんもしっかり食べ、普段と変わらない様子で仕事に出かけていきました。

夫の「筋肉痛かも」という言葉に少し安心した私。というのも、夫は数カ月前からゴルフにドハマりしていたのです。仕事の付き合いでゴルフに行ったのがきっかけで「楽しい! もっとうまくなりたい!」と思うようになったそう。平日仕事から帰ってきたら、家の庭でゴルフのスウィングをするのが毎日のルーティンになり、休日も時間があれば練習場に行って打ちっぱなしをするなど練習に励む毎日。そして月に1回は友人とコースを回り、本格的な趣味としてゴルフを楽しんでいる様子でした。

私はそんな姿を見ていたので「あれだけ毎日ゴルフの練習をしていれば、筋肉痛になってもおかしくないな」と納得したのです。痛みを訴えた翌日も仕事から帰ってきた夫は、「ちょっとだけ外で練習してくるね」とゴルフクラブに手をかけます。私は「まだ痛いなら練習もほどほどにね!」と言いながら送り出しました。しかし、いつもなら30分ほど練習している夫が、数分もたたないうちに家に帰ってきたのです。