マイナス金利が解除された理由
2016年から始まったマイナス金利政策は、2024年、解除する方向となりました。なぜマイナス金利が解除されたのでしょうか。
「物価安定の目標」実現が見通せるようになってきたため
マイナス金利政策が解除されたのは、当初日本銀行が目標としていた「2%の物価安定の目標」が安定的に持続できると判断されたためです。
しかし、物価自体は2024年より前から上昇していました。ウクライナ戦争などの影響で原材料価格が高騰していたためです。この物価上昇でマイナス金利政策は解除されるかとも見られましたが、これはただ単に物価が上がっただけで賃金アップが物価上昇に追い付いていなかったため、マイナス金利政策は今日まで解除されていませんでした。
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住宅ローンへの影響は?
マイナス金利政策が解除されることで、住宅ローンにはどのような影響があるのでしょうか。
変動金利はすぐに上がるとはいえない
変動金利について一部の銀行では引き上げがあったものの、ほとんどの金融機関が据え置きもしくは引き下げといった判断をしました。そのため変動金利が直近で急激に変化することはないだろうといわれています。
ただ日本銀行の考えでは急激な利上げはないものの、「円安が物価に対して無視できないほどの影響を与えるのであれば追加の利上げもあり得る」という見方を示しています。こまめに金利の変動を見るというよりは、長い目で見て長期的に確認していく必要はあるといえるでしょう。
固定金利はマイナス金利関係なく上昇している
固定金利は日本銀行の「長期金利」に影響しており、マイナス金利に関係なく直近2年で金利は上昇しています。長期金利は日本や諸外国の経済状況に影響することも多いため、一概に変化の要因を特定することはできません。そのため今後もマイナス金利とは関係なく推移していくものと考えられます。