実は…
「こんなの横暴だ! 不当解雇で訴えてやる!」とわめき出した彼を前に、私はため息をつくしかありません。
「実は、ここ数日でいろいろ調べたの、前職でのあなたのこと。人間性とマナーが大きく欠けていたため、ずっと内勤で大きな仕事は任されず。外商部にいたという履歴も詐称。おまけに、納品書に私物を入れて経費で落としたり、備品をちょろまかしたりもしていたとか? これは立派な犯罪よ!」
営業トップというのも、売上金額を上乗せしたり、人の手柄を横取りしたりしていたからだそう。ボロが出るのも時間の問題だったのかもしれません。
こうして彼は、「正当」な理由で解雇。前の勤め先から訴訟を起こされて大変だということですが、自業自得です。
私はと言えば総務部に戻り、新しく営業を採用するための準備に奔走中。これからもわが百貨店のお客様と従業員のために、最高のサービスと職場環境を提供すべく、腕を振るうつもりです。
--------------
外商部への潜入調査で判明したトンデモ新人の悪行。彼は解雇になるのも当然ですね。総務部部長の主人公には、今後とも目を光らせ、お客様のためにも社員のためにも問題を解決してもらいたいです。
著者/ウーマンカレンダー編集室/スカッと
読者からの体験談をお届けします。