3. 壁紙(クロス)の張り替えリフォーム費用を安くする方法
壁紙の張り替えはまとまった面積になるケースが多く、単価が安くても一定の施工金額がかかります。
できるだけ費用を抑えて壁紙を張り替えるために有用な6つの方法を紹介します。
①スタンダードな壁紙を選ぶ
前述の通り、壁紙には大量生産のスタンダードクロスと、デザイン性や機能性に優れたハイグレードクロスの2種類があります。
一般的には、スタンダードクロスの方が1㎡あたりの単価が400円ほど安いため、施工費用を抑えられるでしょう。
ハイグレードクロスには消臭や調湿性などの機能性を備えたものやおしゃれな柄物が多く見つかりますが、特別なこだわりがない場合は、コストパフォーマンスに優れたスタンダードクロスを選ぶと低コストで施工できます。
②柄クロスを使うなら小さい部屋に
柄の入ったクロスは、無地クロスに比べて単価が高めです。また、壁紙のつなぎ目で柄を合わせる必要があるため、通常は10〜30cmほどクロスを廃棄することになります。
当然ながら廃棄する分も施工費用に含まれるため、結果的に金額が高くつく可能性があります。
できるだけ余分を出さずに柄物のクロスを取り入れたいときには、トイレや洗面所など小さな部屋やアクセントクロスとして部屋の1面だけに採用すると良いでしょう。
③大型家具の移動を自分で行う
壁紙の張り替えに伴い、大型家具を移動しなければならない場合があります。作業当日に業者にお願いすることも可能ですが、基本的に追加費用が発生します。自分で事前に移動しておけば追加費用はかかりません。
ただし、移動や再設置の作業が基本料金に含まれている場合は値引きできない可能性があるため、料金の内訳について事前に確認が必要です。
エアコンの取り外しや取り付けは配管や電線との兼ね合いもあるため、専門事業者に相談しましょう。
④剥がした壁紙の処分を自分で行う
剥がした壁紙を処分する費用は、別途請求されるケースが多いため、自分で処分すればコストを削減できます。細かくして燃えるゴミに出すか、粗大ゴミとして出すのが一般的ですが、量が多いと回収してもらえない可能性があるため注意が必要です。
また、張り替え工事の基本料金に処分費用が含まれていると、自分で処分しても金額が変わらないことがあります。施工日の直前には業者がすでに処分の手配をしていて断られる場合もあるため、見積もりの段階で確認しておきましょう。
⑤複数業者から見積もりをとって費用を比較する
壁紙の張り替えを検討する際には、複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することが大切です。1社だけから見積もりを取っても、金額や内訳が適正なのか判断することは難しいでしょう。
リフォームを成功させるためには、2〜3社の業者から相見積もりを取り、内容を比較して納得できる業者と契約する必要があります。また、サービス内容や実績、口コミなども信頼できる業者を見つけるのに重要なため、合わせてチェックしてみましょう。
⑥DIYをする
壁紙の張り替えをDIYできる場合は、業者に依頼するよりも費用を大幅に削減できます。自分で行うのであれば施工費がかからず、材料費のみで済むからです。のり付きなどの扱いやすい壁紙は、スムーズに作業できる可能性があります。
ただし、DIYはプロの業者に比べて手間や時間がかかる上、仕上がりに差が出ます。また、場所や目的に適した壁紙を自分で調べて選ぶことはとても大変です。
DIYで壁紙の張り替えを行う場合は、凹凸のない部屋の一面だけ、もしくはクローゼットのような目立ちにくい場所など無理なく行える範囲だけにして、残りはプロに任せると無難でしょう。
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4. 壁紙(クロス)の張り替え費用が相場より高くなるケースは?
一般的な壁紙の張り替えは、今回紹介した費用相場に収まるケースがほとんどですが、場合によっては追加費用が発生する可能性があります。
ここでは、張り替え費用が高額になりやすい主な要件を紹介します。
①天井が高い部屋
天井が高い部屋は、壁の面積も広くなります。床面積が6畳や8畳でも、天井が高いと施工面積が大きくなるため料金が高額になります。
平均的な天井高は、洋室が約2.4m、和室が約2.2mです。最近は、輸入住宅など天井が約2.7m以上と高いケースもあり、天井高がある分費用がかさみやすいでしょう。
②壁の状態が悪い
壁の状態によっては、追加工事が必要になり費用が高くなる可能性もあります。例えば、結露によるカビで壁の下地が荒れている、壁の穴が下地まで達しているといった場合は、追加で下地工事が必要です。
具体的な金額は工事内容や部屋の広さなどで変わりますが、下地処理で済む場合は約2〜3万円、下地を新しく入れ替える場合は約7〜10万円が追加でかかります。
築年数が30年を超えているような古い住宅では、下地にも影響が出ている可能性が高いでしょう。