3.お風呂に追い焚き機能を付けるリフォームの期間
お風呂に追い焚き機能を後付けするリフォームの工事期間は、戸建てかマンション等の集合住宅かによって異なります。
工事中は自宅のお風呂が使えないため、どの程度の期間を見込んでおくべきか、確認しておきましょう。
戸建ての場合【2~4日】
戸建ては工期が2~4日と、短期間で済むケースが多いようです。
浴室付近の外壁や基礎部分にコア抜き工事(穴を開ける工事)をし、給湯器から浴槽まで配管を通します。
給湯器と浴室の距離が近い場合は短期間で施工できるケースが多いのですが、構造的に難しい、あるいは浴槽やユニットバスの交換が必要な場合は、上記の工期よりも長くなります。
マンション等集合住宅の場合【5~7日】
マンション等の集合住宅のお風呂に追い焚き機能を後付けする場合、間取りにより工期が異なりますが、5~7日程度は見ておくべきでしょう。
なぜ戸建てよりも工期が長くなりやすいのか、例を提示して説明します。
例えば下記図面のように部屋の中央付近に浴室があると、玄関先のメーターボックス(MB)付近にある給湯器との距離が遠く、配管を通すのに時間が必要です。
また浴室と給湯器との間に洋室を挟む間取りの場合は配管を床下、あるいは天井裏から通すかのどちらかの方法を検討します。
床下から通すとフローリングの張り替えを、天井裏からは天井クロスの張り替えが必要になるのですが、後者の方が短い期間で済むため、今回の説明は天井裏からの方法とします。
壁と天井に数箇所穴を開け、給湯器から配管を引っ張り、浴室に追い焚き管を接続し、天井クロスの張り替えという一連の流れだと5~6日で仕上がるでしょう。
さらにユニットバスを交換するケースでは1日程度工期が延びるため、7日は必要です。床下から通す場合や、条件が悪く配管工事が難航する場合はさらに工期延長が考えられます。
「もっと短く追い焚きリフォームを終わらせてほしい」などの希望がある場合は、配管を床下や天井裏に隠さない、露出配管であれば4日程度で終わらせられることもあるようです。
業者によって方法が異なるため、実際にどのくらいの期間で終わらせられるかは見積もりとあわせて確認するのが良いでしょう。
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4.お風呂の追い焚きリフォームでどれくらい節約できる?
ここからはお風呂の追い焚きリフォームをした場合、お湯の張り替えを行う場合と比べ、ガス代や水道代がどれだけ節約できるのか、下記条件をもとに計算してみました。
結果として、追い焚きした方がプロパンガスは約68円/回、都市ガスは約60円/回節約できる計算になります。
これまでお湯が冷める度に張り替えていたのであれば、追い焚きリフォームをすることでガス代と水道代が節約できるでしょう。
追い焚き |
約135円/回 |
約76円/回 |
張り替え |
約203円/回 |
約136円/回 |
差額 |
約68円/回 |
約60円/回 |
【比較条件】
追い焚きで20℃のお湯を40℃まで上昇
お湯を張り替える
※両者とも湯量は200Lと仮定
※張り替え時の水道温度は17℃と仮定
※熱効率は一般的なガス給湯器と仮定し、熱効率を約80%とする
〇プロパンガス
ガス代:648円/㎥ ※1
熱量:24,000kcal/㎥ ※2
水道代:1Lあたり0.24円 ※3
〇都市ガス
ガス代:164.05円/㎥ ※4
熱量:10,750kcal/㎥ ※5
水道代:1Lあたり0.24円 ※3
都市ガスの正確な燃焼量はお住まいの地域によって異なりますので、各都市ガス会社にお問い合わせください。
※1 一般財団法人日本エネルギー経済研究所石油情報センター
※2 東京ガス|都市ガスについて
※3 東京都水道局
※4 東京ガス|ガス料金表
※5 公益社団法人神奈川県LPガス協会
【追い焚きで20℃のお湯を40℃まで上昇】
〇プロパンガス
200L×(40℃-20℃)÷(24,000kcal×80%)×648円=約135円
〇都市ガス
200L×(40℃-20℃)÷(10,750kcal×80%)×164.05円=約76円
【お湯を張り替える】
〇プロパンガス
湯沸かし料金:200L×(40℃-17℃)÷(24,000kcal×80%)×648円=約155円
水道代:0.24円×200L=約48円
計:約203円
〇都市ガス
湯沸かし料金:200L×(40℃-17℃)÷(10,750kcal×80%)×164.05円=約88円
水道代:0.24円×200L=約48円
計:約136円