プロ野球阪神の元投手で野球解説者の江本孟紀氏(76)が2024年7月3日にユーチューブを更新し、阪神・岡田彰布監督(66)の発言を擁護した。
江本氏が言及したのは、6月30日に行われた阪神対ヤクルト戦の岡田監督の発言だ。
「最近、監督が選手やコーチをかばう発言が非常に多い」
スポーツ紙などの報道によると、岡田監督は9回の最後のプレーを振り返り、3塁コーチャーの藤本敦士コーチ(46)を叱責した。
1点ビハインドで迎えた9回。2死1塁の場面で佐藤輝明内野手(25)がレフトフェンス直撃のヒットを放つと、3塁コーチャーの藤本コーチが腕を回し、1塁走者の植田海内野手(28)がホームに突入した。
結果、植田はホームでタッチアウトとなり試合終了。チームは5-6で逆転負けした。
スポーツ紙によると、岡田監督は「1点負けてるんやで。信じられへんわ。何でも行けじゃないやろ」などと藤本コーチの判断ミスに怒りをにじませたという。
この岡田監督の叱責に関して江本氏は「最近、監督が選手やコーチがミスしたことに対して、試合が終わったコメントが『あれはしかたがないんだ』とか、『選手はよくやっている』とか、かばう発言が非常に多い」とし、次のように持論を展開した。
「岡田監督はサードコーチャーの藤本を責めるような発言をしているということでした。『あの場面でなんで走らせるんだ』と。『梅野(隆太郎)のバッティングがいいからあそこで止めるべきじゃなかったのか』というような外向きにしゃべったことに対して、『それはコーチャーがかわいそうじゃないか。岡田はなんてことを言うんだ』というような岡田バッシングに話が変わってきた。これはちょっと違うんじゃないかと。プロフェショナルなんで」
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「プロがやっているミスに対してプロがきちっと責任を」
そして、監督がコーチを叱責する必要性に言及。
「プロフェッショナルとして判断力をレベルアップするには、コーチャーのレベルも上げなくてはいけない。野球に対する考え方も。ファンに対してアピールするという意味でも、監督がそれに対して発言するのは悪いことではないと思う。今の風潮はミスした人をかばって、いかにも美談仕立てにしたがるという中で、これはプロですから。プロがやっているミスに対してプロがきちっと責任を伝えることは必要だと思う」
岡田監督のコーチ叱責をめぐり、ファンや野球解説の間でさまざまな意見が飛び交う中、江本氏は一貫して擁護の立場を貫いた。
「いまどきみんなかばいあって選手やコーチのミスをかばって外面をいい顔するという風潮の中で、唯一思ったことを言える監督だなと。言われた方は気分が悪いでしょうが、監督にはそういう権限がある。監督は叱責したり、注意しなかったら誰がやるんですか? 解説者がぼろくそにいったところで何の効果もない。そういう意味では現場のレベルを上げて、大事なゲームに対して監督が外向きに責任の所在の発言をすることは決して悪いことではない」
チームは4日時点でリーグ3位につけており、3ゲーム差で首位・広島を追いかけている。5日から3位DeNAとホーム甲子園球場で3連戦を予定している。