小さな花あしらい
ここからはトルコギキョウを少ない本数で楽しむ、花あしらいをご紹介します。
先ほどもお伝えした通り、トルコギキョウは1本に数輪の花が付いているので、1本を小分けしても楽しめる花です。
和風の一輪挿しには、小分けしたトルコギキョウに「シモツケ」と「半夏生」を添えました。
小さな花あしらいの場合には、茎のラインを活かすように、片側に流して生けるとバランスよく見えます。こうした場合、細い茎は花器の中で動いて生けにくいことがあります。最初に花器の口元に花をかたまりにしておくと花留めにもなりますので、細い茎の花や草が狙った位置に配置しやすくなります。
口の広い器にトルコギキョウをあしらいました。
器の色にあわせて、ブラウンの花を選んで、形がユニークなピンクのクレマチスをアクセントに添えています。
器の中に見えているのは木の根で、花あしらいの一部を兼ねた花留めとして使っています。
なかなかこうした物はお持ちではないと思いますが、例えば器に入るサイズの石ころ、枝など身近なものも花留めになります。
口の広い器に、少ない本数の花を生けるのは難しく感じられるかもしれませんが、この花あしらいのように、花留めも景色のひとつとして考えながら生けてみると、意外な発見があって楽しみが広がります。
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小さな一輪をひとまとめに
色も形もバラバラな器に、お手入れなどで短くなったトルコギキョウと、この季節ならではの「ヒューケラの花」と「スモークツリー」も一緒にトレイに載せて飾りました。身近にある枝や草を添えると季節感が出るので、ぜひお試しください。
トルコギキョウは枝を長く使って生けたいときなどに脇枝をカットする必要がある場合があります。そんなときに切った一輪や、お手入れで切り戻すうちに短くなった一輪を活かしましょう。
器は違っていた方がむしろ面白味があります。ここでは先ほど使用した枝ものを脇枝も加えてさらに賑やかにしていますが、もちろん花だけでも十分素敵です。
最後にご紹介するのは、皿を使った花あしらいです。
手前は大小異なるサイズの皿を2枚重ねて、奥は小皿と同じサイズ石ころをのせて花留めにしてみました。どちらも隙間に花を差し込んでいるだけです。
紫のトルコギキョウに合わせたのは「青ぶどう」です。これは花材として花屋で売られているものですが、もちろん食用のフルーツでも。意外なものを花と組み合わせて楽しむ、そんな花あしらいです。