過去最多の56人が立候補した東京都知事選は2024年7月7日に投開票され、現職の小池百合子氏の3選が確実になった。

投票が締め切られた直後の20時過ぎ、蓮舫陣営が東京・竹橋の貸会議室に設けた開票センターでは、舞台下手のNHKが映ったモニターが小池氏当確を報じると、「ええーっ!」という声とともに、沈黙が続いた。

蓮舫氏は約18分後に姿を見せ、戦略・戦術面のミスは「なかったと思う」とする一方で、小池氏が出席しなかったことでテレビ討論会が実現しなかったことが「最大の悔い」だと述べた。

石丸氏よりも少なかった演説回数、それでも「やれるだけのことをやりました」

「温かい言葉と応援をいただき、私も思いを本当に心から訴えることができた」

 

蓮舫氏は報道陣や支援者を前にして、そう言って頭を下げた。敗因については

「これからじっくり色々考えさせていただきたいと思うが、私の力不足、そこに尽きると思う」

と述べた。今後の政治活動については

「自分の中ではまだ(都知事選に)完全にピリオドを打てている気持ちではないので、もう少し考えたい」

とするにとどめた。

選挙戦を通じて蓮舫氏は、石丸伸二氏よりも演説の回数が少なかったことが指摘されている。こういった点を含めて戦術・戦略面のミスがあった可能性について問われると、「なかったと思います。やれるだけのことをやりました」とした。一方で、「最大の悔い」についても、次のように言及した。

「候補者公開討論会ができなかったのは私の中では最大の悔い。私には政策もあるし経験もあるし現職の打ち出している政策に対しての対案もある。実際に民放のテレビ局からも候補者討論会の企画の提案を何度もいだいたが、結果としてそれが実現できなかったことは挑戦者として非常に残念な思いしか残っていない」

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小池演説への激しい抗議行動、「今後は冷静な対応を」

 

小池氏が行ったが街頭演説では、激しい抗議の声に小池氏の声がかき消されたり、演説が一時的にストップしたりすることもあった。この点については

「候補者として自分の思いを届けたいというのは、誰も同じだと思う。それに対して色々聞こえないかのような行動を取られるのは、是非、今後は冷静な対応を取ってもらいたい」

とした。

(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)