台湾マンゴーの旬の季節はまさに今です!
台湾には春夏秋冬どの時期でも多彩な果物があり、いずれも美味しいものばかり。その中でも“フルーツの王様”に近い存在なのが、やはりマンゴー。高級な台湾のマンゴーは1玉数千円するものもあり、日本の市場でも、宮崎マンゴーと並んで絶大な支持を得ています。
特に台湾のマンゴーで最も有名なのが台南・玉井産。シーズンになれば、台湾各地からその味を求め、食のプロだけでなく観光客も玉井に訪れるほどです。
今回、筆者はたまたま台湾のマンゴーの旬が始まる6月に台南に滞在。地元・台湾人にならって車を飛ばし、台南・玉井の青果市場に行き、絶品マンゴーかき氷を食べてきました。
高速道路を走る車は全て玉井を目指していた
通称「マンゴー市場」と呼ばれる玉井の青果市場
台湾を旅する人の多くが台北に滞在することが多いと思いますが、台南はさらに300キロほど南に下った南部にあります。異なる古き良き街並みが人気で、近年では「2度目以降の旅行者が台北に次に訪れる街」として台北を除く地方都市では屈指の人気の古都です。
ただし、今回紹介する玉井は、この台南市内から東に50キロほど行った郊外にあります。筆者はレンタカー自走で訪れましたが、一般的にはバスでアクセスするのが良いでしょう。筆者が訪れたのは日曜日の朝。台南から東へと続く高速道路は、「全員玉井に行くんじゃないか」と思いながら走りましたが、まさにドンピシャ。並行して走っていた車のほとんどが玉井の青果市場に向かっていました。
ズラリとマンゴーが並んだ市場の様子
玉井の青果市場は通称「マンゴー市場」とも呼ばれます。おおむね6〜8月のマンゴーのシーズン以外は、地元の野菜や果物が販売されていますが、シーズンはまさにマンゴー一色。複数の農家さんが自慢の高級マンゴーを市場内で販売しています。
日本で買える玉井マンゴーの20分の1の価格で買えるものも
日本では考えられない価格で売られているものもあります
品種、品質によって価格はまちまちですが、総じて一般の青果店よりも安いです。最も安いものでは10玉100元(日本円で10玉で500円前後)。日本に輸入される玉井マンゴーが最低でも千円はすることを考えれば、その価格は20分の1ほどということになります。なるほど、この玉井に台湾全土から人々が集まる理由がよくわかります。
ただし、筆者はいち旅行者に過ぎません。実際に玉井マンゴーを購入するのではなく、この地での目的がありました。それは市場でいただくマンゴーかき氷「芒果冰」です。
市場内にあるマンゴーかき氷専門店
1杯、大120元(600円前後)、小80元(400円前後)でいただけるとあり、これもまた破格値です。筆者は「芒果冰」の小をオーダーすることにしました。
すぐにサーブされた「芒果冰」は小と言ってもけっこうなボリューム。マンゴー、牛乳、砂糖によるかき氷の上には、1個分のマンゴーのカットが溢れんばかりに乗っています。さらに、その上にマンゴーアイスまで鎮座しており、まさにマンゴー尽くしの一品です。
「芒果冰(小)」80元(日本円で400円前後)
シャキッとしたかき氷の口当たりに、マンゴーのとろけるような食感が合わさり、まさに頬が落ちんばかりの味わいです。アイスクリームの甘さにも負けないマンゴーの素材の味は、日本ではまず口にすることができないもの。
これだけの絶品のかき氷がたった400円前後でいただけることに、めちゃくちゃテンションが上がる筆者でした。
まとめ
アクセス難でもシーズン中はマストで訪れて味わってほしい[食楽web]
同時に多くの台湾人がシーズンの6〜8月に、ここ台南・玉井を訪れる理由も十分納得できました。確かにアクセスするには時間がかかる玉井ですが、この時期に台南を訪れる人は、台湾屈指のマンゴーを味わいに現地を訪れてみてはいかがでしょうか。都心部とはまるで違う地方部の台湾の様子もまた楽しいものです。
(取材・文=松田義人(deco))