田丸有子
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。
手紙で気持ちを伝えよう!
こんにちは。梅雨明けまであと何日でしょう。お変わりなくお過ごしですか。
私は今年、手紙好きの友人たちと2度ほど旅をしました。郵便局をめぐり風景印をもらったり、美味しいものを食べたり、宿で一緒に手紙を書きながらたくさん話をしたり、それはそれは楽しい時間を過ごしました。旅先から大好きな手紙をたくさん出しました。思い出すだけでも笑顔になってしまいます。
趣味旅の醍醐味はなんといっても好きなことを遠慮なく思い切り楽しめることでしょう。好きなものが同じ人とは、物事が起こったとき、なにかを見たとき、心の波長が同じように動いているのを感じます。もちろん、全ての人がそうとは限りませんが、運よくご縁をいただいた旅の友とはストレスなく過ごせるどころか、些細なことが楽しみに変わる瞬間や好きの相乗効果で感動が倍になる経験をしました。”同じものが好き”とは、しなやかで優しいエネルギーです。そのエネルギーがどんどん膨らみ、いつの間にか幸せな氣が自分にもまわりにも満ちていくのです。
一方で、好きなものを理解してもらえない悲哀を味わうこともあります。自分の”好き“を否定されて傷つかない人などいないのではないでしょうか。たとえ理解できなくても、興味が持てなくても、人の“好き”を馬鹿にしたり否定したりすることほど野暮なことはないと思っています。どんなことであれ、その人が愛してやまないことを尊重する。それはその人自身を尊重することにもつながります。偉大な“好き”のエネルギーを上手に使えば、世の中もっと良くなるのではないでしょうか。それぞれの本当に好きなものを好きなだけ好きでいられる平和な世の中であってほしいものですね。
さて、この夏のお楽しみはなにかありますか? まだ決まっていない方、同じ“好き”を持った人たちを誘って旅の計画を立ててみるのはいかがでしょう?
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手紙トピック
暑中見舞いの時期がやってきました。おさらいすると、暑中見舞いは二十四節気の小暑(今年は7月6日)〜立秋の前日(今年は8月6日)にかけて送ります。立秋以降に送る場合は残暑見舞いになります。
年々暑さが厳しくなっていますね。猛暑は誰にとっても体に堪えるものです。そんな時こそ、お互いの健康を気遣い、労いあって過ごしたいもの。一日暑さに耐えながら働き帰宅した時、郵便受けの中に友人の筆跡を見つけるとなんとも嬉しい気持ちになります。さりげない一言にホッと心が和んだり、ポストカードの写真に涼しさを感じたり、ささやかですが効果抜群です。大切な人と暑中見舞いを送りあい、お互いに猛暑を乗り切る力を手に入れましょう。