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●東京屈指の“ハンバーグ激戦地”として知られる池袋。つなぎなしの絶品ハンバーグを味わうべく、『札幌牛亭』に行ってきた。

 多種多様な飲食店がひしめく東京・池袋。実はハンバーグの名店が多いエリアとして有名な街でもあります。今回ご紹介するのは、その池袋で人気の『札幌牛亭 南池袋店』。名前のとおり、北海道・札幌発のハンバーグなのですが、札幌市以外で食べられるのは、ここ池袋だけです。

『札幌牛亭』のルーツは、1981年に札幌で創業した『ステーキハウス牛亭』。肉の美味しさにこだわったステーキを中心に提供する中で、牛亭らしい肉の旨さを伝えたいとハンバーグをメニューに加えたところ、これが大ヒット。それが今も人気のこのハンバーグなのです。


池袋東口より徒歩5分。

 お店は、JR池袋駅東口から歩いて5分ほどの場所にあります。路面店が多いなか、ここは地下1階でややわかりにくいのですが、階段を降りてみると、カウンター席とテーブル席がある、意外と広くてアットホームな雰囲気の店にたどり着けます。

肉々しさとソースの旨さが絡み合う絶品ハンバーグ


地下1階にある『札幌牛亭』

 さっそくランチメニュー(平日ランチタイム限定)を見てみましょう。専門店だけあって、メニューはハンバーグオンリー。ただし、ハンバーグの大きさ、焼き方が選べるほか、追加料金なしでライスの量も大中小とチョイス可能。さらにサラダと味噌汁付きで1300円〜2200円です。

 また、ソーセージやからあげ、チーズ、ベーコンや目玉焼きといった有料トッピング(120〜180円)も添えることができます。


平日のランチメニュー

 さて、メニュー表を前に、多くの人が少し悩むと思います。理由はサイズです。皆さんはハンバーグとライスどういう組み合わせで選びますか? 少食の人は、ハンバーグは一番小さいSSサイズで、ライスは小盛、大食いの方ならハンバーグはMかLで、ライスは大盛もしくは特盛りといったところでしょうか。

 筆者の場合、胃袋の大きさは普通ですが、ハンバーグとなると話は別。一般的なサイズでは、ライスが足りなくなるんです。とはいえ、ライスを大盛りにしたいほど大飯喰らいでもありません。

 というわけで、ライスは中盛(200g)で、ハンバーグはSサイズ(180g)でトライしてみることに。後々、これが正解だったとわかりました。というか、こんなふうに自分でボリュームバランスを自由に調整できるのはありがたいシステムですよね。

 肉の焼き加減も、ミディアム・ミディアムウェルダン・ウェルダンと、まるでステーキのように選べます。今回は、『札幌牛亭』オススメのミディアムにしてみました。待つことしばし。登場したのがこちらです。


ハンバーグはS(180g)、ライスは中盛(200g)、サラダ・味噌汁付きで1500円

 丸い鉄板の中央に、切れ目が入った楕円形のハンバーグが鎮座。周りにかけられたソースがマグマのようにジュウジュウ&グツグツと煮えたぎり、周囲に飛び散る勢いです。あわてて紙エプロンを装着しました。

 少しソースが落ち着いてから、お箸でハンバーグを1切れつまんでみます。写真のとおり、お肉の断面はかなり赤いレア状態。この赤身加減に少し驚くかもしれませんが、『札幌牛亭』のハンバーグの美味しさはこの赤身にこそあります。


ミディアムを選ぶと、思った以上に生っぽい!

 このハンバーグは、厳選した牛肉を丁寧に挽いており、つなぎも下味もなし。さらに赤身の美味しさを存分に楽しんでもらうため、お肉が最高のパフォーマンスを発揮するミディアムで提供するのがならわし。その肉は、まるでステーキに近い肉々しさ。つなぎの玉ねぎなどもないので、味覚中枢にダイレクトに牛肉の旨さが伝わってきます。


こちらはSSサイズ(150g)のハンバーグに目玉焼きをトッピングしたバージョン

 そして、このハンバーグをさらに美味しくしているのが、秘伝の自家製ソース。野菜をベースにしてじっくり煮込み、ガーリックとブラックペッパーを効かせたこのソースがまた最高にウマい。


付け合せの野菜はブロッコリー、玉ねぎ、ポテト、にんじん。茹で加減が絶妙でソースとの相性もバッチリ

 赤身肉のトロッとした部分と、しっかり焼かれたこんがり部分の食感のコントラストと、肉そのものの芳醇な旨味。そこに、にんにくと胡椒のパンチが効いた秘伝のソースが絡まり合って……もう最高です。

 そして、このハンバーグ、ライスとの相性が良すぎるのも魅力。ハンバーグをライスの上にのせて一緒に食べるのはもちろんのこと、ハンバーグをライスにバウンドさせて、ソース味でごはんをかっこむのも至福です。


ライスの炊き加減も完璧。ハンバーグやソースによく合います

 というわけで、『札幌牛亭』のハンバーグの赤身肉の破壊力は異常。さすが、ハンバーグのレベルが高い池袋で愛されているのも納得の味わいでした。

●SHOP INFO

店名:札幌牛亭 南池袋店

店名:札幌牛亭 南池袋店
住:東京都豊島区南池袋2-14-5 鈴木ビルB1
TEL:03-6280-5670
営:平日ランチ11:00〜14:00、ディナー17:30〜22:00
  土日祝ランチ11:00〜16:00、ディナー17:30〜22:00
休:無休

(撮影・文◎土原亜子)