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●まさに銀座の隠れ家! おひとり女子が通いたくなる銀座の路地裏に佇む、立ち飲み割烹居酒屋『銀座しまだ』へ。日本酒と名物「からすみソバ」を味わう。
仕事帰りやプライベート、おひとりさまで、友人と。さまざまなシーンで気軽に寄れる、行きつけの居酒屋を見つけたい……。そんな美味しいひとときを楽しむ女性に教えたい「おひとり女子の居酒屋」連載、二回目。
今宵も、銀座の路地裏からお届けします。
店の目印はこの小さな看板
女子たるもの、ただお酒が飲めればいいワケではなく、何かとこだわりたい。
今回ご紹介するのは、銀座の路地裏にある『銀座しまだ』です。ここはメイン通りからひとつ入った路地裏に佇む小さなお店。和服の女将が切り盛りするカウンターの立ち飲みの割烹で、本格的な料理が楽しめる隠れ家的なお店なんです。
気楽に利用できるカウンターの店
初めて訪れるときはちょっと注意が必要なくらいの路地裏感……。ここは銀座8丁目、外堀通りとコリドー街のちょうど中間に位置します。外観には小さな灯りがひとつ。思い切ってその重厚な木のドアを開けると、明るいカウンターが広がります。
笑顔が素敵な女将の宮城さん
ここは、フレンチやイタリアンで有名な「俺の株式会社」がプロデュースする立ち飲み割烹。
「俺のフレンチ」や「俺のイタリアン」同様、本格的で高級な料理を、立ち飲みだからできる価格で提供するというコンセプトでつくられたお店です。
「高級食材を惜しげもなく使用し、素材の質や味わいを落とすことなく提供しています。」と女将。それは楽しみです!
まずはゆるりと。季節を楽しむお酒と料理
季節におすすめの銘酒
店内はカウンターで12名、4人がけのテーブルがひとつある小さなお店。お酒はビール、焼酎はもちろん、全国から選りすぐりの日本酒を約10種類、クラフトジン、葡萄酒などを揃えます。オススメは季節ごとに仕入れを変えるという日本酒です。
女将のお酌でいただく至福の時間
苗場山、黒松白鹿、土田など、他ではお目にかかれない日本酒がずらり。どれにするか迷っていると夏にピッタリという夏純米の「酔鯨」を進めてくれました。夏の料理の味を引き立ててくれるドライな味わいの純米酒で、スッキリとした飲み口です。
その日の仕入れによって変わるメニュー
本日のおすすめは黒板で確認 [食楽web]
定番メニューは、国産牛の和牛焼き、名物のからすみソバ、ズワイガニのクリームコロッケ、特製アジ寿司の4つ。これ以外は、その日の仕入れによってメニューが変わるのだとか。夏場には、鱧の落としや鱧の鍋、とうもろこしのかき揚げなど、旬の美味しい食材が味わえるんです。鍋は一人用の小鍋というのも、おひとり女子にはうれしい限り!
名物のからすみソバ(1800円税込)
「銀座しまだ」へ行ったなら、ぜひ食べてほしいのが、名物の「からすみソバ」。ほとんどの席でオーダーされるこの料理、すり下ろしたからすみを蕎麦に絡めていただくもの。岐阜から取り寄せているこだわりのお蕎麦に、塩味、風味が抜群にあったからすみを選んでいます。
ひと口いただくと、からすみの香りと一緒にお出汁がフワッと広がります。これは美味しい!
「蕎麦は茹でた後、特製のお出汁に絡めて、ふんだんにからすみを乗せています」と女将。見た目よりもやわらかで豊かな塩味で、とっても上品な味に感動です。
ズワイガニのクリームコロッケ(1600円税込)
さて次にオーダーしたのが、女将曰く「ほぼカニ!」とオススメされた「ズワイガニのクリームコロッケ」。自家製のベシャメルソースにズワイガニがふんだんに入ったコロッケです。
食べてみるとズワイの身を存分に感じます。「通常のカニクリームコロッケのカニの割合は1割程度なんですけど、うちは25%ほど入れています」と語るのは、料理長の佐々木さん。こんなにカニそのものを感じるカニクリームコロッケは食べたことないかも!
調理場を取り仕切る料理長の佐々木さん
調理長の佐々木さんは毎日築地の魚河岸などに出かけ、その時にいちばん美味しい旬の食材でメニューを決めています。
「良いものを安く提供することがモットーなので、毎日足を運んでいます」。コスパが良いのも「銀座しまだ」の人気の理由のひとつですね。
そして料理やお酒の全ては、好きな量で頼めるというのも良いポイント。メニューには書いていませんが、例えばズワイガニのクリームコロッケは通常2個ですが、一つでもオーダー可能、お酒も好きな量で頼めるんです。一人でぶらりと行っても、好みで量まで決められるのはありがたい。これなら色々な料理も一人でも楽しめます。
路地裏の隠れ家感、旬の美味しいお酒と料理、そして明るく綺麗な女将がいる、とっておきのお店です。
●SHOP INFO
店名:銀座しまだ
住:東京都中央区銀座8-2-8高坂ビル1F
TEL:03-3572-8972
営:16:00~22:30
休:日曜、祝日
https://www.oreno.co.jp/restaurant/shimada
●著者プロフィール
矢巻美穂(やまき・みほ)
国内外の旅行雑誌を中心に活動するカメラマンで、撮影から執筆・編集作業まで行う。単著としてネパール、台湾、ウズベキスタン、韓国、ウラジオストクなどのフォトガイドブックを執筆。近著は『東京で台湾さんぽ』(イカロス出版)。また、YouTubeで「旅ちゃんねる MinMin Tour」をオープン。これまで取材に行って、本当に美味しかった店や行ってよかった人気スポットを紹介。