戸建てといえば2階建てや3階建てをイメージする方が多い一方、最近は平屋もじわりと人気になっています。生活空間がすべて1つの階層に収まる平屋は見た目がスタイリッシュになるほか、生活動線も短縮されるため生活しやすいといわれています。
今回は、平屋が人気の理由を徹底調査!坪数別の平屋間取りプランもあわせてご紹介します。
平屋の数は増えている?実数と現状を調査
平屋が人気といわれていますが、実際に平屋の戸数が増えているのでしょうか。戸建てタイプごとの戸数をご紹介します。
年々平屋の数は増加
出典:国土交通省「建築着工統計調査」
2016年~2021年における平屋の割合をみると、年々上昇傾向にあります。2019年からは10%を超え、翌年からは1%ずつ増えているのが分かりますね。
平屋の戸数自体は増えている一方、割合を見ると2021年度で12.5%と、相対的に見て数はあまり多くありません。平屋は2階建よりも広い敷地面積を要するため、建てられる地域はある程度限られていることが主な要因でしょう。
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平屋が人気な理由とは
割合としてはまだまだ少数派でありつつも、戸数は増加し続けている平屋。平屋が人気の理由について解説します。
幅広い年代が快適に暮らせる
平屋は階段がないため上下の移動を強いられることはありません。小さな子どもやお年寄りの方の転倒・転落リスクがなく、老若男女問わず幅広い年代が暮らしやすい間取りとなっています。
幅広い世代が快適に暮らせる平屋は、なぜ近年人気が高まっているのでしょうか。要因の一つとして、「家族構成の変化」が挙げられます。一昔前の家族構成は、夫婦の祖父母とともに暮らす二世帯での暮らしが多いほか、子どもの数も多かったといわれています。しかし現代では核家族化や少子化が進み、住まいに広い敷地面積を求める方が少なくなりました。
生活空間が1階に収まるコンパクトな平屋は、家族の人数が少ないほど生活しやすいもの。年を追うごとに世帯人数が減少することで、平屋の人気は高まっているのです。
上下の移動がないため効率的な家事動線に
上下移動がないため効率的な家事動線になることも、平屋が人気である要因でしょう。洗濯動線や通勤・通学動線が2階建て・3階建てよりもコンパクトになるため、家事負担を軽減できます。
生活空間を広げられる
平屋は階段を設置しないためデッドスペースが生まれにくいこともポイント。2階建ての場合は階段下のスペースや踊り場などに使わない空間が生まれてしまう一方、デッドスペースになる空間も活用できます。
構造が強く、安定している
基本的に建物は高ければ高いほど、地震に弱くなります。平屋であれば上階からの荷重がないため、地震の影響を受けることは少ないといわれています。
地震だけでなく、台風などの風災に強いこともポイントです。2階建てよりも建物が低いため風の影響を受けにくく、台風の被害は比較的抑えられるでしょう。台風の被害が多い九州地方などは、ほかの地域に比べてより適しているといえます。
コミュニケーションがとりやすくなる
家族それぞれの居室や寝室、LDKがすべて1階に収まるため、家族でコミュニケーションが取りやすいのも人気の要因です。2階建ての場合は家族の居室を2階に設置していることも多く、子どもが2階の自室に籠りがち…というケースも考えられます。