3.アイランドキッチンにリフォームする際の注意点

せっかく憧れのアイランドキッチンへリフォームするのであれば、注意点もしっかりと確認しておきましょう。注意点を押さえておくことで、使い勝手のいいアイランドキッチンを手に入れることができます。

3-1.間取りに無理がないか考える

前述の通り、アイランドキッチンには広い設置スペースが必要なため、そもそも間取りに無理がないかを考えましょう。狭い空間に無理やりアイランドキッチンを採用すると、リビングが狭くなってしまったり、かえって使い勝手が悪く感じたりする可能性もあります。

3-2.コンセントの位置を考える

アイランドキッチンのリフォームでは、コンセントの位置や数の検討もとても大切です。例えばミキサーを使う場合、手元にコンセントがないと壁のコンセントを使わなければなりません。アイランドキッチンの場合、壁のコンセントまで届かない場合もあり、調理家電が思うように使えない可能性もあります。

手元にコンセントを備えたアイランドキッチンのメーカーは限られているため、リフォーム時にサイドパネルにコンセントを作ってもらうのもよいでしょう。

3-3.マンションの場合は制約が多くなる

マンションでアイランドキッチンへのリフォームを検討する場合、戸建てに比べて制約が多いことを理解しておかなければなりません。特に注意したいのは、次のポイントです。

・移動範囲に制限が出やすい

マンションのキッチンから出る排水は、床下の排水管を通って「PS(パイプスペース)」の共用配管に流れていく仕組みです。PSの位置は変えられないため、排水管の中を水がスムーズに流れる勾配をとるために、キッチンの移動範囲に制限が出ることがあります。また、床下に大きなスペースがある「二重床」のマンションでは比較的移動しやすいですが、コンクリートに直接床が貼られた「直床」という構造だと移動のハードルが高めです。

・キッチンの段差ができたり天井が低くなる場合も

PSからの距離が遠い場合、キッチンの床の高さを上げることで十分な排水勾配が取れ、希望の位置に移動できる場合もあります。ただし、キッチンに段差が生まれたり、天井が低くなったりするので注意が必要です。段差を避けたい場合、部屋全体の床を上げる方法もありますが、かなり大掛かりな工事になってしまうので、コストや工期延長を考えなくてはなりません。

マンションの場合は、ご自身でリフォームの可否を判断することが難しいので、まずは一度リフォーム会社に相談することをおすすめします。

また、そもそもマンションの管理規約で水回りの移動が不可とされていることもありますので、管理規約も確認しておきましょう。

マンションのキッチンリフォームの注意点についてより詳しく知りたい方には、以下の記事がおすすめです。

【事例付き】マンションのキッチンリフォームの費用相場・注意点

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4.アイランドキッチンにリフォームした事例

ここからは、実際にアイランドキッチンにリフォームした施工事例を紹介します。戸建てとマンション両方の事例を紹介するので、ぜひご自宅のキッチンリフォームのイメージを掴んでください。

4-1.【戸建て】カフェスタイルがオシャレなアイランドキッチン

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自宅の全面改装を機に、独立型のキッチンから開放的なアイランドキッチンへとリフォームした事例です。腰壁を設けることで、調理中の手元を隠せます。さらにコンロ前に壁を設けることで、臭いや油はねなどのアイランドキッチンならではのデメリットも軽減しています。

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キッチンの目の前にはリビング・ダイニングとプレイスペースがあり、料理や後片付けをしながら家族の様子を見守れるのもポイントです。

出典:https://www.artreform.com/example/6164/

4-2.【マンション】眺望を楽しめる開放的なアイランドキッチン

油はねを防ぐために、コンロ前にガラスパネルを設置。透明で視界を遮らないので、開放的な雰囲気はそのままに汚れの飛散を防ぐことができます。

キッチンの目の前にダイニングテーブルを設けているので、完成した料理を配膳するのも食べ終わった食器を片付けるのもスムーズ。部屋の中央に設けるアイランドキッチンにすることで、家族との距離もぐっと縮まるリフォームとなりました。

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壁付けのⅠ型キッチンから、家族の顔を見ながら調理できるアイランドキッチンにリフォームした事例です。

出典:https://www.anabuki-renovation.com/results/reform/871/

4-3.【マンション】憧れの広々としたアイランドキッチン

独立タイプの壁付けキッチンをアイランドキッチンに変更したマンションの事例です。玄関から入るとまずキッチンが目に飛び込む、まさに“キッチンが主役”の空間になりました。キッチンの左右の通路幅は1mを確保しているので、大人2人でも楽々すれ違うことができます。

キッチンとリビングとの間に発生した段差を利用し、あえて床材を変えることで、「食事をする空間」と「くつろぐ空間」を緩やかにゾーニングできているのもポイント。キッチンとリビングの壁紙をグレー系で統一しているため、一体感も感じられます。

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出典:https://www.anabuki-renovation.com/results/reform/873/