【セルフチェック付】皮膚科医が教える肌タイプ診断。あなたは脂性肌?乾燥肌?

4つの肌タイプを詳しくご紹介

①普通肌

一般的に肌質とは、肌の水分量と皮脂量を指標として、そのバランスにより「普通肌」、「脂性肌(オイリー肌)」、「混合肌」、「乾燥肌(敏感肌を誘発しやすい)」の4つに分類されます。各肌タイプはどのような特徴があるのか見ていきましょう。

▶皮脂量と水分量がちょうどよく保たれていて、バランスが良い肌タイプ

・適度な皮脂の分泌量があり、保湿能力が高く、角層水分量が多いため、肌トラブルがない良好な状態

・肌表面のキメが整っていて、毛穴は目立ちにくい

・角層が健康な状態で、ツヤがありやわらかい

②脂性(オイリー)肌

▶皮脂腺の働きが活発で、皮脂量・水分量ともに多い状態の肌タイプ

・水分が多いためにうるおいはありますが、皮脂が多いためにニキビや吹き出物ができやすい

・特に皮脂腺の多い額や鼻筋といったTゾーンがテカったり、触るとべたつきを感じたりする

・毛穴の開きが目立ち、キメが粗く、毛穴が皮脂でふさがれてニキビができやすい

・皮脂は汚れがつきやすく、雑菌が繁殖しやすいので、ニキビが悪化しやすい

・皮脂により角層の水分蒸発は防ぐが、逆にセラミドなどの成分が不足して角層の剥離が起こるため、表面のざらつきや硬さを感じることがある。

③混合肌

▶皮脂量は多く脂っぽいが、肌の水分量が少ない肌タイプ

・部分的に乾燥したり脂っぽかったりする、日本人女性の自己判断で最も多い肌タイプ

・皮脂腺が活発な部分(主にTゾーン)の皮脂分泌が多くなり、反対に皮脂分泌が少ない頬や目の周辺(Oゾーン)は乾燥する。

・バリア機能が弱いために刺激を感じやすかったり、かゆみを伴ったりすることもある

・見た目はうるおっているのに、ベースメークののりが悪い

④乾燥肌

▶皮脂量や水分量がともに少ない肌タイプ

・皮脂腺が発達していない、または働きが低下しているため、毛穴が小さく皮脂の分泌量が少ない

・皮溝が浅く、角層の水分量が低下しているため、皮丘がつぶれてキメが流れて見えることもある

・肌表面はカサカサ・ザラザラし、潤いが失われがちなため、バリア機能が低下し肌トラブルが起こりやすい

・洗顔後につっぱりを感じることがある

・肌に透明感やハリが失われ、特に目元や口元にしわっぽくなる

・化粧の際にファンデーションなどのノリが悪い

敏感肌

▶明確な定義はないが、乾燥肌寄り。少しの刺激で発赤やかゆみ、発疹ができやすい肌

・敏感な部分は皮膚が薄くなっている

・乾燥肌と同様、肌表面がカサカサとした状態になっていることが多い

・季節の変わり目や月経前後、体調などの影響で皮膚機能が弱まったときにトラブルを起こしやすい。

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4つの肌タイプ別、スキンケアのポイントは?

①普通肌

▶お手入れのポイント

季節や環境の変動により、皮脂分泌が多くなったり乾燥することもあるので、乾性肌にも脂性肌にも傾く可能性があります。季節によってその時の肌状態に合ったケアをすることが大事。現状に合った適切なケアを行うことで健やかな肌状態を維持して。

▶必要なケア

・洗顔時の過度な摩擦により、角質を傷めないよう注意

・肌状態にあった丁寧な保湿ケアを行う

・季節の変わり目は特に注意が必要。乾燥しがちな季節はクリームを多めに塗るなど、適切な油分補給を。

②脂性(オイリー)肌

▶お手入れのポイント

・丁寧な洗顔を行い、しっかり水分を補うことで過剰な皮脂を抑え、うるおいのバランスを整えるケアが必要

・うるおいを逃さないよう、適度な油分もプラスして

▶必要なケア

・過剰な洗顔による皮脂の取り過ぎに注意

・クレイパックなどで余計な皮脂や、毛穴の汚れを取り除く

・べたつきを気にして保湿ケアを怠るのではなく、適度に乳液やクリームでお肌にフタをし、うるおいを逃さないようにする

・化粧水は油分の少ないさっぱりタイプを使用する

・刺激物、甘いものや油物は皮脂分泌を過剰にするため、摂り過ぎに注意

③混合肌

▶お手入れのポイント

・部分ごとに肌状態に合わせてお手入れ方法を調整する

・皮脂を取りすぎると、肌がさらに脂を分泌して逆効果に。軽く押さえるなどの対策で十分。

▶必要なケア

・丁寧な洗顔やパックなど脂性肌向けのケアを行った後に、乾燥する部分はプラスの保湿ケアを行う

・皮脂量が豊富なTゾーンは角質ケアを心掛け、乾燥しやすい目の周りやOゾーンは特に念入りに保湿を

・春夏でもクリームをつけ保湿を欠かさずに。日焼け止めもしっかり塗って

④乾燥肌

▶お手入れのポイント

・水分と油分を共に補い、肌表面に保護膜をつくることで、肌の潤いを保つ

・保湿ケアアイテムは、使用量が少ないと肌を摩擦して刺激を与える上、うるおいが行きわたらないため、使用量を正しく守り、水分と油分を肌にしっかりなじませて

▶必要なケア

・皮脂を取り除きすぎない洗顔料を使用し、過度な摩擦を与えないように注意

・しっとり系の化粧水で水分を補うだけでなく、油分も足りていないので乳液やクリーム、美容オイルを使用して、適度な油分をお肌に与えることも大切

・マッサージやパックを行い、血液循環を促進することで栄養が肌に行き渡るようにする

・肌の保湿成分(NMFやセラミド)と同じ働きを持つ成分を配合したスキンケア製品を活用する

敏感肌

▶お手入れのポイント

・生まれつき水分保持力が弱い人もいれば、不適切なケアにより、保湿機能が低下することが原因になっていることも。角質のバリア機能を高めるためにも正しい保湿ケアを維持することが大切

▶必要なケア

・過度な摩擦や洗浄作用の強いケアは避ける

・水分と油分を補う丁寧な保湿ケアを行うことで、角質のバリア機能を高める

・日中はベースメイクなどで乾燥対策、紫外線対策を行い、外部の刺激から肌を守る

・炎症が慢性化していたり繰り返す場合は専門医に相談を

・生活習慣の見直しを行い、ターンオーバーが健全に行われるようにする