オーバーヒートの5つの原因


エンジンルーム内のリザーバータンク(冷却水)
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オーバーヒートは理由なく起こるものではなく、何かしらの原因があって発生します。これからオーバーヒートの主要な原因を5つ紹介しますので、心当たりがないかチェックしていきましょう。

原因1.冷却水の減りや漏れ

「冷却水」とは、エンジン各部を冷やすための水です。「ラジエーター液」や「LLC」とも呼ばれます。この冷却水の量が減ると冷却力が低下するため、オーバーヒートを起こしやすくなります。冷却水は少しずつ蒸発するため、時間経過と共に量が減っていき、さらにホースなどが痛んでいれば漏れて一気に減ってしまいます。

■冷却水をチェックするには?
冷却水の量はエンジンルーム内にある「リザーバータンク」で確認できます。ピンク色の冷却水が「LOW」や「MIN」のラインを下回っている場合、量が減っている状態であるため、ディーラーや整備工場などで補充してもらいましょう。なお冷却水は消耗品であり、車検ごと(2年)の交換が推奨されています。

原因2.エンジンオイルの劣化

「エンジンオイル」は、エンジンを冷却する効果も備えています。エンジンオイルが劣化や不足していると、エンジンの冷却力が下がり、またエンジン各部も滑らかに動かなくなるため、オーバーヒートを起こしやすくなります。

■エンジンオイルをチェックするには?
エンジンオイルは、エンジンルーム内にある「オイルレベルゲージ(主に黄色のフック)」を抜くことで色や残量を確認できます。オイルの色が汚れていたり、残量が減っている場合(「F」と「L」の間にあるのが正常)、エンジンオイルの交換や補充が必要になります。なおエンジンオイルは消耗品であり、走行距離3000~5000km毎もしくは3~6カ月毎の交換が推奨されています。

原因3.ラジエーターのトラブル

「ラジエーター」は、走行風を取り入れ冷却水を冷やす装置です。一般的にフロントのナンバープレート付近に装着されており、ラジエーターが故障していたり、ゴミや異物などで風の出入り口が塞がれていたりすると、冷却機能が低下し、オーバーヒートの原因につながります。また、ラジエーター本体だけでなく、キャップの劣化や冷却ファンの故障も、冷却機能を低下させる原因となりえます。

原因4.ウォーターポンプの不調

「ウォーターポンプ」は、冷却水循環のためのポンプです。ウォーターポンプに異常があると、冷却水がエンジンにうまく行き渡らなくなり、オーバーヒートを起こしやすくなります。

原因5.サーモスタットの不調

「サーモスタット」は、冷却水の温度を安定させる装置です。劣化するとバルブの開閉がうまくいかず、冷却水の温度が上昇しやすくなるため、オーバーヒートの原因につながります。

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オーバーヒートの対処法


車のボンネットを開け電話をする女性
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外出先でオーバーヒートが起きてしまった場合、ドライバーはその場で何をすればよいのでしょう。ここではオーバーヒート時の対処法を順を追って解説します。

手順1.車を停める

オーバーヒートが発生した場合、周囲の安全を確認したうえで、他の車の走行に邪魔にならない場所に車を停めます。

手順2.ボンネットを開ける

ボンネットを開け、風通しをよくし、エンジンを冷まします。オーバーヒート時には、ボンネットも高温になっていることがあるため、開ける際には火傷に注意しましょう。

手順3.エンジンはそのままかけておく

エンジンは切らず、かけたままの状態で、エンジンが冷めていくのを待ちます。エンジンをすぐに切ってしまうと、冷却水が循環せず温度が急上昇したり、エンジンオイルの循環が止まり、油膜切れを起こしエンジンが焼き付く可能性があるため、エンジンはかけた状態にしておくのが望ましいです。

ただし、冷却水等が漏れている時や、冷却ファンが回っていない場合には、ただちにエンジンを停止し自然冷却することがJAFからも推奨されています。

手順4.ロードサービスを呼ぶ

ロードサービスに電話し、救援がくるのを待ちます。