5周年を迎え、北海道の畑を訪れたことで新たに目指すビジョンが見えてきた
就職先がチェーンの飲食店だったこともあり「こぢんまりとした自分のお店をもちたい」と思うようになり、勤務先近くには美味しいパン屋があったのでパンに次第に魅了されていきました。
独立するならパン屋にしようと専門学校に通い出し、並行してパン屋でも働き始めました。
「神戸屋」、「ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション」、同じ北九州市にある「木輪」での修業を経て独立。
・地元に近い産地や国産の小麦(なるべく農薬や化学肥料不使用)を主に使用。
・副材もなるべくオーガニック、地産地消を意識し地元の食材や旬のものを使用。
・ショートニング、マーガリン、イーストフード、保存料等不使用。
・フィリングはできるだけ手作り(マヨネーズも明太子フィリングも自家製)
など、『毎日食べても体に優しく美味しい、安心安全なパン作り』を心がけています。
5年前の開店当初は、甘いパンや総菜系のパンからよく売れていきましたが、最近はライ麦を使った商品から売れるようになってきました(ライ麦は商品全体の3割程度、ハード系全般に使用)。
とかち小麦ヌーヴォーツアー参加から約1カ月。
昨今、世界的な情勢不安による原油価格高騰、飼料高騰、気候変動、人口増加に伴う食糧不足など、食を取り巻く環境が大きく変化しています。
日本の食料自給率は低く、1次産業に従事される方も年々減少しています。
少子高齢化による人手不足、社会保障費の増大など、子どもたちが明るい未来を描くには困難な状況です。
そんな中、実際に北海道で農業に携わっている方々と出会い、お話を伺い、自分の中で国産を取り扱うことの重要性が可視化され、近いうちに国産麦100%にしようと考えています。
生産者の皆さんが手塩にかけて育てた小麦やライ麦を、最終的に製品にする責任を自覚して、より美味しいパンを作る技術を探求していきたいと思います。
左から3人目が矢野貴嗣シェフ
2泊3日のツアーで筆者も全国のシェフの皆様とご一緒させていただきましたが、矢野シェフは発する言葉は控えめながら生産者さん達の話に真剣な面持ちで聞き入る姿が印象的で、ツアーで感じた想いを『パン職人だからできること』としてすでにパン作りに生かしている、熱い想いを内に秘めた方だと実感しました。
今までは福岡市内のパン屋にしか行ったことがなかったのですが、北九州市には実力派のお店が揃っていることがわかり、次回パン旅をするなら北九州だな、と密かに計画しています。
※リジェネラティブ・ベーカリーについては以下をご参照ください。
https://www.agrisystem.co.jp/regenerativerye2023.html
SHOP INFORMATION
【店名】ブーランジェリーグルマン
【住所】福岡県北九州市八幡西区本城東5-18-16
【電話番号】093-883-6644
【営業時間】10:00~18:00
【定休日】日・月