夏は恋の季節、そこで過去5万本の記事より反響の大きかった恋にまつわる記事をピックアップ!(初公開 記事は取材時の状況) * * *
付き合うきっかけも様々だが、別れる原因も様々だ。神奈川県に住む志穂さん(32歳・仮名)は、かつて“季節”が原因で恋人と別れた経験をもっている。一体、何があったのか?
◆別れた原因は「夏」!?
「当時付き合っていた彼氏が、超がつくほどのゲーマーでした。仕事以外の時間はほぼゲーム。徹夜でゲームをやって、起きれなくて仕事を休むこともあるほどです。別れたいちばんの原因は、夏の過ごし方が全然違うってこと」
2人の出会いは共通の友人の紹介だったそうだ。志穂さんは某大手企業の営業職だが、彼はフリーター。「そこまでイケメンというわけではなかった」そうだが、一体どこが良かったのだろうか。
「結婚願望はそんなになくて、仕事が大好きだから、意識高い系の男は嫌だったんです。私の方が給料が高いとか、大きなプロジェクトを任されたとかで、いちいち相手の機嫌が悪くなったりするが本当に嫌で。
だったら、あんまり自分に干渉してこないフリーターとかの方が良いんじゃないかと思って、友達に言ったら彼を紹介されました」
◆ゲーマーと付き合ってみたらラクだった
ご飯や飲みに行くようなデートを重ね、告白は「とりあえず付き合ってみませんか」と志穂さんから言ったそうだ。
「すごく良いところもなければ、すごく悪いところもない。束縛はないけど、LINEはマメでそれなりに好きでした。私が接待や会食でデートをドタキャンしても『わかった〜、ゲームしてるからいいよ』で終わる。前は、しょっちゅう女友達と旅行に行っていたけど『おみやげ期待してるね』ってだけ。付き合っていてラクでした」
交際は約1年半。話を聞く限り、上手くいってるようにしか思えない。だが、冒頭の通り、2人は夏に別れている。どんな出来事があったのか。
「基本的に私は夏のレジャーが大好き。彼氏と思い出を共有したかったんです。バーベキューもしたいし、プールや海にも行きたい。ダイビングが趣味なので、欲を言うなら一緒にやりたかった。でも、彼はガチゲーマーの引きこもり。夏だから外で遊びたい、なんて考えは一切なくて『暑いから外になんて絶対に行きたくない』だったんです」
◆念願の海デートで大喧嘩に…
そんな彼だったが、志穂さんに付き合って、数回は外のデートにも応じてくれた。
「ダイビングはお金がかかるし、絶対に嫌だって言われたんですが、海とナイトプールには行ってくれたんです。でも、どちらも1時間もしないうちに大喧嘩になりました」
大好きな海ではしゃぐ志穂さんに対して、1分1秒でも早く家に帰ってゲームがしたい彼。喧嘩になるのは想像にかたくない。
「彼はずっと時計チラチラ見ているし、とにかくテンションが低い。口数も少ないから、ついつい『そんなにつまらないなら来なければよかったじゃん!』と言ってしまったんです。
すると、『付き合ってあげているんだからいいじゃん! 来てやったんだからいいじゃん!』って。私としては、一緒に楽しみたいのに、彼からすると“付き合い”なだけで楽しむ気は皆無なんです。もう別れようかなって」
◆“来年の夏が今年と同じは絶対に嫌だ”と別れを決意
そして、先々のことも考えて志穂さんから別れを告げたが、彼が納得するまでかなりの時間を要した。
「結婚しなかったとしても『来年の夏もこんなだったら嫌だな』って。わざわざ一緒にいなくてもいいかなと思って。いっぽうで彼は、急に別れを切り出されたことに驚いたようで。
やっぱり価値観が違うから『そんな理由で別れるっておかしくない? 他に男ができたんでしょ?』って、しつこかったです」
◆志穂さんの現在
現在は、夏のレジャーが大好きな夫と幸せに暮らしている志穂さん。楽しく過ごしているという。
「旦那とは、海でナンパされたのがキッカケですが(笑)。休日には近場でダイビングしたり、自宅の庭でバーベキューしたり、プールに行ったり。2人とも冬は苦手で、ウインタースポーツは全くしない。そこも合うんです。
ゲーマーの彼も嫌いな夏に外出を強要される相手と付き合うより、同じくゲームが大好きな彼女の方がストレスがないんだろうなって」
付き合う相手に求めるものは十人十色だが、好きな食べ物や趣味だけじゃなく、好きな季節も同じ方がうまくいくのかもしれない。
<取材・文/吉沢さりぃ>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720