マイルドライナーのもとの使い方
大きく2種類あります。「ガラスペンマイルド」と「ちょい足しマイルド」です。
「ガラスペンマイルド」はインクをガラスペンで使うのとまったく同じです。ガラスペンの先端をマイルドライナーのもとに浸します。毛細管現象で溝の少し上の方まで吸い上げられたら余分なインクを優しく拭って筆記をしていきます。
もう一つは、マイルドライナーのもとの特徴が一番活かせる「ちょい足しマイルド」です。マイルドライナーまたはマイルドライナーブラッシュ(二つを総称して、以下「ペン」と書きます)とマイルドライナーのもと(以下「インク」と書きます)を用意します。
おおよそ1/3を浸しました
ペン先1/3くらいまでをインクに浸したら取り出し、ペン先にインクがついたのを確認して紙に筆記していきます。文頭に書いた通り、初めはインクの色でかくことができ、筆記を進めるにつれて元のペンの色が現れてきます。
書き終わったらティッシュできれいにします
書き終わった時にまだペン先にインクが残っている場合は、ティッシュなどに押し当ててインクを吸い取り、元々のペンに戻します。これをしないとインクがペンの奥に浸透してペン自体の色が変わってしまう場合もあるからです。
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やってわかったグラデーション作りのコツ
「ちょい足しマイルド」で全種類の塗り見本を作ってみてわかったコツをご紹介します。
1.ペンとインクの濃さの差を把握する
マイルドライナーシリーズは名前の通り、優しい色味が特徴のマーカーペンです。ですが、その中でも濃淡があります。
インク側の色が薄いと、すぐに元の色が出てきてしまう
例えば「マイルドラベンダー」は色が強くはっきりと出るため、つける方のインクが負けてしまうことがあります。そのため、ペンの色が初めから主張をして、インクの色がすぐ見えなくなってしまうことがありました。この時には、少し時間長めにペン先をインクに浸しました(大体3秒数えるくらい)。
「マイルドグレー」は色が薄いので、グラデーションというより、絵の具で言う「水」+くすみを付加する液体のような役割に
逆にペンの色がものすごく薄いものもあります。インクの色が主張してしまい、なかなかペンの色に戻ってくれません。なので、「チョン」とつけたらOK。
本当は試し書きをしてから本番を書くのがおすすめですが、「書く→少しティッシュで拭き取る→書く→また少しティッシュで拭き取る→書く」とすると、グラデーションの早回しができます。例えば私のインク見本帳のように限られたスペースにグラデーションを作りたい場合にはとても有効な方法でした。
2.大胆な色の組み合わせが意外性を呼ぶ
間違いないきれいなグラデーションを作ろうとすると、同系色の色を選びがち。例えば「オレンジのペンに黄色のインク」「青いペンに水色のインク」のようにイメージしませんか?
似たような色だとグラデーションがわかりづらいのです(赤で囲ったもの)
写真では「マイルドバーミリオン」と「マイルドゴールド」の例を挙げました。よくみると左上の色味が少し違いますが、あまりグラデーションしているように見えませんよね。
マイルドライナーでは、逆に「え?その組み合わせ?」と思いがちな組み合わせが魅力的に仕上がります。例えば絵の具で赤と緑を混ぜるとかなりくすんで沈んだ色になってしまいますが、ペンとインクで同様の色の組み合わせを作った場合はオシャレカラーに見えるのです。
マイルドマゼンタとマイルドグリーンの組み合わせ。
上の写真の赤く囲ったもの。マイルドマゼンタ(赤系)とマイルドグリーンの組み合わせです。色の変わり目が少し茶色のようにくすんでいますが、そのくすみすら素敵に見えます。マイルドライナーには人気色「グレー」が存在します。そしてどの色をとっても柔らかな色合いなので、渋い色などがあっても当たり前でしかも優しくみえる。なので、くすみすらきれいな色と見えるのでは?という私なりの分析をしました。