2.百合根のペーストと芽キャベツのフリット
芽キャベツは硬いので、芯に切り込みを入れることで、火を通りやすくさせる。
牛乳はデリケート。一気に入れずに百合根をつぶしながらゆっくり加えていく。
〈材料〉2人分
百合根… 1個(160g)
芽キャベツ… 8個
水…60㎖
牛乳…50㎖ 塩…適量
米油…適量
粗塩…適量
〈作り方〉
1.百合根は洗って1片ずつはがし、茶色い部分は削ぐ。芽キャベツは洗い、水気を拭き取り芯の部分に十字に切り込みを入れる。
2.鍋に百合根と水を入れフタをし弱火で8分煮る。
3.2がやわらかくなったら、木べらなどでつぶしながら牛乳を少しずつ加え、弱火にかけながらなめらかにする。塩で味を調える。
4.米油を小さなフライパンに2㎝ほど注いで、低温に熱し、芽キャベツを入れてフタをして外側の葉が開き揚げ色がついてくるまで揚げ、ペーパーにのせてしっかり油分をきる。粗塩をふる。
5.器に3のペーストを敷き、4をのせる。
(広告の後にも続きます)
3.平茸と山伏茸の蒸し煮
水分の多いキノコ。鍋に山盛り入れるくらいが出来上がりの量はちょうどいい。
熱々のフライパンを使うと短時間で焼け、外はカリッと中はしっとり仕上がる。
〈材料〉2人分
平茸…200g(2パック)
山伏茸…125g(2パック)
ニンニク…1/6かけ
タカの爪… 1本
白ワイン…50㎖
オリーブオイル…大さじ1と1/2
粗塩…適量
少し酸味のある硬めのパン(カンパーニュなど)…適量
柚子の皮…1/8個分
〈作り方〉
1.平茸と山伏茸は小房に分け、ニンニクは2~3等分に切る。
2.厚手の鍋に1 とタカの爪、白ワイン、オリーブオイル、粗塩を入れてフタをして、15分蒸し煮にする。
3.よく熱したフライパンにオリーブオイル(分量外)をひいて、強火でパンを香ばしく焼く。
4.器に2を盛り、千切りにした柚子の皮を散らし、焼いたパンを添える。キノコの蒸し汁にパンを浸しながら食べる。
ワインのおつまみにもぴったりな冬の3 品。「ひとつでも覚えて定番にしてもらえたら」と有子先生。
渡辺有子先生
わたなべ・ゆうこ/東京都生まれ。料理家。スタジオ「FOOD FOR THOUGHT」にて、料理教室や食にまつわるイベントを開催。東京・代々木上原と西荻窪で、同名の器店をディレクション。作家ものの器や食まわりの商品を扱う。『料理と私』(晶文社)、『渡辺有子の家庭料理』(主婦と生活社)など著書多数。旬の素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評があり、いつまでも初心者気分でいつづける生徒・吉田直子にも、懇切丁寧に料理を教える。
吉田直子生徒
よしだ・なおこ/東京都生まれ。ライター。冠婚葬祭で使う小物とジュエリーのブランド〈シュオ〉のディレクター、ファッションブランドのプレスを務めるなど、フレキシブルに働く1 児の母。2019年、絵本『こっぷんとかっぷん』(絵・よこやまかんた/若芽舎)を刊行。2020年には蒼井優の著書『今日もかき氷【進化版】』(マガジンハウス)の編集を手がける。渡辺有子の料理教室で毎月記事をまとめているが、いまだに作るよりも食べることを好む。
photo : Wakana Baba text : Naoko Yoshida