「イキガイ」という日本語は、海外で「スシ」や「カラオケ」のようにそのまま使われており、特にヨーロッパでは「イキガイ」をテーマにした本がベストセラーになるなど、ブームになっているそうだ。幸福の専門家が、幸せになるために必要なもののひとつとして「イキガイ」を挙げている、マリ・クレール インターナショナルのフランス版デジタル記事をお届け。
より幸せになるためには、以下の4つの生活習慣を取り入れることが鍵になるだろう。
毎日を気分よく過ごすために、大きな変化を起こす必要はない。幸福の専門家によれば、人生の目標を見つける、体を動かす、マルチタスクをやめるなど、小さな努力が幸福感を最大化するのに役立つという。
あなたは今、最良の精神状態ではないと感じているだろうか。なぜなのか、どうすればこの状況を改善できるのかわからないまま、日常生活が悲しみに満ちていると感じているだろうか。
精神的に痛手を受け、元気がなくなる時期というのは誰にでもある。
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このようにやる気をなくしたり、落ち込んだりする日々に対抗するために、『The Happiness Equation: Want Nothing + Do Anything = Have Everything』の著者でポジティブさやシンプルな喜びを提唱するカナダ人ベストセラー作家Neil Pasricha(ニール・パスリチャ)は、最終的に「幸せを自分の人生と肌で感じる」方法について、効果的かつ簡単に実行できるヒントを、米ニュース専門局『CNBC』でアドバイスしている。
自分の「イキガイ」を見つける
毎日より幸せを感じるための最初のテクニックは、自分の「イキガイ」を見つけることだ。
「『イキガイ』とは日本語で、要するに『毎朝起きる理由』です」と専門家は語り始める。「それは私たちの進むべき指標としての役割を果たし、具体的な目標を持って目覚めるのに役立ちます」
「イキガイ」は語源的には、生活や人生を意味する「生きる」という単語と、意義がある、価値があるという意味の「甲斐(かい)」という単語を足して短縮した形で、実際それこそが生きる価値であり、ベッドから出るきっかけになるのだ。
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そして、それは必ずしも大きなプロジェクトではなく、むしろ自分を行動させる動機である。「人生のどのステージでも、自分の『イキガイ』と調和し続けることが基本です。そうでなければ、道から外れてしまい、日常生活のコントロールを外部の力に委ねたかのように感じるでしょう。私たちの『イキガイ』は無線周波数のようなもので、それとうまくシンクロすればするほど、自分の人生には意味があるという感覚を持てるようになります」と、『La méthode Ikigai – Découvrez votre mission de vie』の著者たちが、英サイト『Psychologies』で詳しく述べている。
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毎日を気分よく過ごすために、ウォーキングを取り入れる
頭の中を、ひいては人生を気分よくするためのもうひとつのヒントは、体を動かすことだ。しかしどんな動きでもいいというわけではない。ウォーキングは、私たちのウェルビーイングにとって最も有益な身体活動のひとつと考えられている。
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「体を動かすことは幸福感を高めます。私がウォーキングを選んだのは、健康によく、創造性が高まるからです。もうひとつの利点は、私の中の鳥類学者としての資質を引き出してくれることですね」と、パスリチャ氏はユーモアを交えて説明する。ウォーキングは健康的な活動だ。スクリーンから解放され、自然に近づくことができるのだから。
そのために、1日1万歩も歩く必要はない。ただ、少なくとも1日1回は散歩に出かけるようにしよう。自己肯定感を高め、不安や疲労を軽減し、創造性を刺激するものなら、どのような身体活動も精神に良いが、ウォーキングは脳の特定の機能を高めるので、心にはさらに良い。
「学習、記憶、認知をサポートする脳のシステムは、ストレスや気分の落ち込みの影響を最も受けるシステムと同じであることが判明しています。そして、進化の不思議な力で、これらの脳システムは認知マッピングのような機能もサポートしているのです」とアイルランドの神経科学者Shane O’mara(シェーン・オマラ)は英紙『Guardian』に語っている。