体調まで悪くなる「絶対に選んではいけないサンダル」の特徴

 柔道整復師のshuheiと申します。現在は表参道で整骨院を経営するかたわら、これまでトップアスリートやアーティストら5万人以上の施術を担当してきた経験をもとに、腰痛や肩こり、姿勢改善など多くの方にとって身近な健康に関する情報をSNSで発信しています。

 夏真っ只中、サンダルをよく履く季節ですね! 今年は特に暑いし、少しでも涼しくいたいと思いますよね。

 砂浜を歩いたり、街をブラブラしたり、足元を涼しく過ごすには適切なサンダル選びと足を知ることが大事です。

 せっかく新しいサンダルを買っても体を歪めたり、ケガしたしまったりしたら夏がつまんなくなっちゃいますよね……最後まで読んでいい夏を過ごすヒントにしてくださいね。

◆足の形を知る

 さて、サンダルは夏の定番アイテム。ビーチやプールサイドでのリラックスタイムにぴったりだし、暑い季節に足元を涼しく保ってくれる頼もしい相棒のサンダル。そもそも足の形にあってなければ、体の不調にもつながりやすいのです。

 足形にも、エジプト型・ギリシャ型・スクエア型の3タイプがあり、それぞれにそれぞれに特徴があります。

・エジプト型|親指が最も長い

エジプト型は足の親指が一番長く、小指にかけて順番に短くなる足型です。日本人に最も多い形とされています。親指が長いため、付け根が圧迫され、外反母趾になりやすいという特徴があります。

・ギリシャ型|人差し指か中指が最も長い

ギリシャ型は足の人差し指、もしくは中指が一番長い足型です。欧米人に多く、日本人ではエジプト型の次に多いといわれています。重心が前足部に偏りやすく、タコや魚の目ができることもあります。僕はこれです。

・スクエア型|親指から薬指までの長さがほぼ同じ

スクエア型は、足の親指から薬指までの長さがあまり変わらない足型。ドイツ型と呼ばれることもあります。日本人には少なく、割合は5~10%程度と言われています。安定感があり、比較的問題が起こりにくい足の形です。

◆サンダルが引き起こす「体の歪みのメカニズム」


 サンダルが体の歪みを引き起こすメカニズムについて理解するためには、まずサンダルの特性を考える必要があります。一般的なサンダルは、以下のような特徴を持っています。

● 足のアーチのサポートが不十分

 サンダルの底面は平らなことが多く、足のアーチ(土踏まず)を支えるような構造がほとんどありません。これにより、足の筋肉や関節に余分な負担がかかり、足の形が変わりやすくなります。

● クッション性が低い

 多くのサンダルは底面が硬い素材で作られており、衝撃吸収性やクッション性が不十分です。長時間の歩行や立ち仕事には向いていないことがあります。

● 安定性の欠如

 サンダルは足を覆う部分が少ないため、足の安定性が低くなりがちです。歩行時に足が揺れ動くことで、膝や腰に負担がかかりやすくなることがあります。特に近年の傾向として厚底のサンダルが流行し、重さが増しているため足が上がりにくく、カパカパして歩き方的には膝が内側に入りやすい状況を作ります。

● 強く踏み込めない

 歩行時に親指で踏み込む事で正しく筋肉を動かし身体の負荷を減らし歩くのが正常とされていますが、サンダルだと支点が少ないことが多くつい足を引きずるような歩き方になりがちです。

◆サンダルの選び方と健康への影響

 では、どうすればサンダルを選び、健康への影響を最小限に抑えることができるのでしょうか? 以下に、サンダルを選ぶ際のポイントと、それによる健康への影響について考えてみましょう。

①アーチのサポートがあるか?

 足のアーチをしっかり支えるデザインのサンダルを選ぶことで、足の形を保ち、足裏の筋肉や関節にかかる負担を軽減することができます。特にインソールが取り外し可能で、カスタマイズできるタイプのものを選ぶといいでしょう。

②クッション性が十分か?

 サンダルの底部分が柔らかく、衝撃吸収性が高い素材で作られているかどうかも重要です。長時間の歩行や立ち仕事に耐えられるクッション性のあるサンダルを選ぶことが、足や腰への負担を軽減するポイントです。

③安定性とフィット感はあるか?

 足にしっかりフィットし、歩行時に安定感があるサンダルを選ぶことで、足の動きがコントロールしやすくなります。これにより、膝や腰にかかる負担を減らし、姿勢を保つことができます。先述の足の形を参考に自分にあった形のものを探してみてください。

 長時間の外出や歩行が予想される場合は、定期的に休憩を取り、足の筋肉を伸ばすストレッチを行うことが重要です。足裏のマッサージやケアを行うことで、血行を促進し、足の疲労を軽減することもできます。

 また、サンダルを履くと「踵重心」「足の指先が浮く」「足を上げない」という状態になりがちで、これが腰痛膝痛につながりやすい。

 そのため、サンダルを履いてるときでも「膝をまっすぐ上げる」「しっかり親指を使って踏み込む!」としっかりイメージすることで怪我リスクを減らします。

◆おすすめサンダル2選

 サンダルにも種類が増え、昨今はリカバリーサンダルというものが出てきました、その中でもおすすめなものをご紹介します。

 特にサンダルは、ネットで注文する方はサイズ感あわないと皮膚が痛くなったり脱げやすくなったりするので、しっかりレビューを見ながら自分にピッタリを探しましょう。

・HOKA ORA RECOVERY SLIDE 3

 トレードマークは、衝撃吸収性にすぐれた分厚いミッドソール。また、つま先やかかと部分をそぎ落とし、スムーズな足運びを可能にする「メタロッカーテクノロジー」などの技術も取り入れた高機能シューズです。

 足背部をしっかりカバーしながら踏み込みやすさとカパカパしにくさがメリットになります。

・OOFOS OOahh

 製品に使われている特殊素材「Oofoamは」前進力を生むことを目的とした一般的なEVA素材のミッドソールと異なり、衝撃の反発を37%抑えることができ、着地による足裏への衝撃を軽減することができます。

 ふかふかで気持ちいい足ざわり 、また人間工学に基づいて設計されたフットベッドにより、足を優しく包み込み、土踏まずをしっかりサポートしてくれます。

◆快適さと健康のバランスを両立させる


 最後にサンダルを履く際の快適さと健康のバランスを保つためのポイントをまとめます。

● 適切なサポートとクッション性を持つサンダルを選ぶ

● 長時間の使用に備えて足の休憩とストレッチを行う

● 定期的な姿勢のチェックと調整を行う

 正しい知識を取り入れ、足元の健康を守りながら、夏の楽しい時間を満喫しましょう!

 夏の暑さ、サンダルの心地よさ、そして健康的な足元を保つためのバランスを取りながら、快適に夏を過ごしてくださいね。

【shuhei】

柔道整復師(国家資格)。5万人以上の施術経験、大相撲、女子ゴルフ、ラグビー、アーティストライブサポートなどのトレーナーを担当。現在は表参道、上野で著名人来院多数の店舗を構え、温熱施術を中心とするベストリ式温熱整体を考案し、腰痛肩コリのみならず冷え性、睡眠障害、姿勢の調整をおこなっている