お盆休み、仕事のストレスから開放されている方も多いこの時期。だが、別なストレスを感じている人たちも……。そこで過去6年分の記事から大反響だった帰省や実家にまつわる傑作ネタを再掲載する(初公開2018年8月9日 記事は取材時の状況) * * *
帰省する人、帰省を出迎える人が皆、久しぶりの再会に心躍らせているわけではない。憂鬱な気持ちで帰省する人の本音に迫った。
◆移動以上にツラい夫の実家滞在
延々と数十キロの車列が続く高速道路や、異常な乗車率を叩き出す新幹線自由席は、夏の日本の風物詩。お盆の帰省では、数多くの日本人が民族大移動で心をすり減らしている。
しかもヘトヘトになって夫の実家に辿り着いたとしても、妻の苦労はここからが本番なのだ。三上聡子さん(仮名・38歳)は、姑とソリが合わず、帰省シーズンは憂鬱だと嘆く。
「自分たちの時代の価値観を押しつけてくるのにウンザリ。『我が家の大事な孫だから』と子育てに口を出すし、嫁が実家の家事をするのは当然と思ってる。
しぶしぶ手伝うんですけど、そのやり方が気に食わないと説教してきます」
◆義母はエアコンの冷房が大嫌い…
ひとりよがりの我を通す姑は、どこの嫁にとっても煙たいもの。石川順子さん(仮名・32歳)の姑は、さらにツワモノだ。
「義母は極端なナチュラリストでエアコンの冷房が大嫌い。帰省した夜は窓を開けても暑くて寝苦しく、蚊に刺されまくります。
おまけに義母は“体にいいもの”しか食べないから、パンもヨーグルトも漬物も全部自家製で、これが本当にマズい。
子供たちには大不評だから、結局私がごはんを作るんですが、そのたびに『これは添加物が入ってる。子供のことを考えて』とかイチイチうるさい」
◆さらに義姉も…
この個性派の姑だけでも一大事だが、石川さんの前にはもう一人の難敵が立ちはだかる。義姉がジャブのように繰り出すマウンティングに、辟易しているという。
「義姉夫婦にはウチと同い年の子供がいるんですが、『ウチの子は保育園じゃなくて幼稚園だしね』とか、何かにつけて張り合ってくるんです。
呆れたのは、ウチの子が描いたおじいちゃんの絵が小学校で表彰されたのでその絵を飾っていたら、義姉がその絵の上に自分の子がもらった皆勤賞の賞状を貼ったり……。せこいし細かいんですよね、やることがイチイチ」
こうしたクレームを夫に伝えても、改善の兆しは皆無。石川さんはそろそろ“帰省しない”という実力行使に訴えようと考えているという。
取材・文/週刊SPA!編集部