持ち家なら「資産になるかどうか」を意識する人が増加
不動産の値上がり
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昨今は住宅購入の際に「資産価値」を意識する人が増えている印象があります。近年物価が上昇しており、主要都市の土地の価格も上昇傾向にあります。住宅を購入しておくことで将来、資産価値が高まる可能性もあります。
例えば価値が上昇すれば売却をし、その資金を元手に老後2人でその時に応じた住み替えを行うという選択肢もあります。
過去を振り返ると1980年代、日本が高度経済成長をしている際も「不動産神話」といわれ「マイホームを購入していれば大丈夫。老後、大きな資産になる」との考え方がありました。今と比べれば随分と金利が高かったにも関わらず、マイホーム志向が定着。ただしその後はバブルの崩壊、長引くデフレ、そして近年では、若い人たちのシンプルな生き方など価値観の多様化に伴い「賃貸の方が効率的、経済的」という意見に触れる機会も増えています。
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資産価値と生活の拠点は切り離して考える
マイホームを購入するだけでも戸建てかマンションか、新築か中古かなどさまざまな選択要因があります。条件がそれなりに定まっていても、見合う物件を見つけるのが難しい場合もあります。加えて、将来資産価値として期待できるかどうか?という条件まで設けると、かなり難しい判断になるでしょう。
FP相談を通じて相談者の住宅購入を見てきた筆者の主観が多分に含まれますが、住宅は生活の拠点であり、家族が安らぐ空間でもあり、資産価値を求めるよりも「より良い時間を過ごせるために」という点に重点を置く方が良いと考えます。
そういう点では、ご主人は住宅ローンに対する負担感があり、奥様も災害リスクを心配されています。そういったストレスや不安を感じることなく快適に生活するためには持ち家ではなく賃貸での生活が合っているように感じます。