日本の伝統的な栽培知識の再評価


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じつは雑草を利用するこうした方法は、日本茶を育てる畑で古くから使われていた知恵です。

畑の隣にあえて草を生やしておく畑を作り、そこで刈り取った草を通路に敷くのです。しかし、現代では農薬や化学肥料、機械化の導入が進み、このような伝統的な方法はほとんど消滅してしまいました。

日本は、里山文化という自然と共生する栽培方法を長く行ってきました。

水路の護岸工事や機械化、農薬・化学肥料の普及などにより便利になった一方で、こうした古い自然共生の栽培方法が廃れてしまったことは残念なことです。

しかしながら、この地球温暖化と気候変動により、従来の人工的な栽培方法では対応できなくなってきているとも感じています。もう一度、古き良き日本の知恵を活かす時が来たのかもしれません。

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「土を露出させない」ことが重要


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これまで述べてきたさまざまな方法がありますが、土壌環境のために一番大切なことは、「土を露出させない」ことです。

どの方法で土を覆うかは、庭や畑でも違いますし、広さや環境、地域特性、手入れできる頻度など人それぞれになります。自分のライフスタイルに合う方法で、改めて雑草との上手な付き合い方について、ぜひ実践しながら試してみてください。

Credit

文&写真(クレジット記載以外) / 持田和樹



アグロエコロジー研究家。アグロエコロジーとは生態系と調和を保ちながら作物を育てる方法で、広く環境や生物多様性の保全、食文化の継承などさまざまな取り組みを含む。自身のバラの庭と福祉事業所での食用バラ栽培でアグロエコロジーを実践、研究を深めている。国連生物多様性の10年日本委員会が主宰する「生物多様性アクション大賞2019」の審査委員賞を受賞。

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