石川県の山代温泉にある「界 加賀」は、前身の老舗旅館「白銀屋(しろがねや)」の歴史を受け継ぎ、国の有形文化財である伝統建築棟を有する温泉旅館。2024年3月には、「九谷焼」や「山中塗」などの器を用いて、夕食後に北陸のお酒やおつまみを楽しめる「べんがらラウンジ」がオープンした。また温泉旅館として初めて、スタッフ自ら器の劣化や破損を金継ぎで修復する「金継ぎ工房」を設置。修復作業に参加できる体験プログラム「金継ぎいろは」の利用者は、工房オープンから約10か月で1800人を超える人気ぶりだ。今回、本旅館の宿泊券(1泊 夕朝食付き)を、1組2名様にスペシャルプレゼント!
ご当地楽は、勇壮な「加賀獅子舞」
地域の伝統文化を体験できる“ご当地楽(がく)”。「界 加賀」では、金沢市の無形民俗文化財にも指定されている伝統の「加賀獅子」を、スタッフが毎晩披露している。
開催時間:21:30〜 ※冬季は21:45~
地元の工芸作家や民俗芸能チームの協力を得て、振り付け・衣装・音楽をすべてオリジナルで制作。勇壮な武家文化の伝統はそのままに、新しくて独創的な加賀獅子舞だ。加賀獅子の特徴である、八方睨(はっぽうにらみ)と呼ばれる独特の風ぼうの獅子頭は、一度見たら忘れられないほどのインパクト!
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「九谷焼」のアートパネルが華やかな大浴場
山代温泉は、約1300年前に高僧・行基(ぎょうき)が霊峰白山へ向かう途中で発見したといわれる歴史ある湯。とろりとした泉質で、「美人の湯」とも言われている。内風呂では、「九谷焼」のアートパネルを眺めながら、加賀の風情あふれる湯浴(ゆあ)みが楽しめる。
アートパネルは、「色絵」「青手」「赤絵」「藍九谷」という伝統的な四つの九谷焼様式で、それぞれ加賀の「春」「夏」「秋」「冬」を表現。
「九谷五彩」を自在に使用する写実的な「色絵」は、彩りにあふれた華やかな「春」。緑・黄・紫・紺青の印象的な配色で器全体を塗り埋める「青手」は、大胆でエネルギーにあふれた「夏」。髪の毛ほどの細さの線で文様などを描いた「赤絵」は、あざやかな紅葉に染まる「秋」。そして、藍色の濃淡が上品な美しさを放つ「藍九谷」は、凜として冷たく澄んだ「冬」。
女湯の九谷焼タイル
男湯と女湯あわせて計8人の九谷焼作家が、自由な発想でデザインしている。
また、露天風呂との仕切りガラスには、金箔の国内生産量の9割を誇る「金沢箔」で加賀地方の象徴である白山が描かれ、湯上がり処(どころ)には、金沢の希少伝統工芸に指定されている加賀提灯がつるされている。
金沢箔をあしらったガラス
湯上がり処と加賀提灯