出産を経て、2年ぶりに全米オープンに出場した大坂なおみ選手、26歳。2024年8月27日(現地時間)、アンブッシュのデザイナー、YOON(ユン)が日本のサブカルチャーにインスピレーションを得て、日本への愛を込めてデザインしたという、ナイキのウェアでコートに登場。リボンがたっぷりあしらわれた“ロリータファッション”でネットを沸かせた。マリ・クレール インターナショナルのアメリカ版デジタル記事よりお届け(一部省略)。
大坂なおみ選手のおかげで、テニスの“リボンブーム”が正式に始まった。
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彼女は1人でこのトレンドを新鮮に感じさせている。
歴史上ほとんどの場合、プロのアスリートはスタイルよりも実用性を重視してウェアを着用してきた。生地は吸汗性を重視して選ばれ、シルエットは空気力学と動きやすさを重視して選ばれてきた。そしてこれらすべては今でも変わらないが、近年はファッションが舞台(正確にはコート)で中心的な役割を担っている。
バスケットボールの試合前の“トンネルウォーク”(米NBAの選手たちが新作ファッションをいち早く身にまとい、試合会場へ向かう道をランウェイのように歩く様子を捉えた人気コンテンツ)はファッションショーとなり、F1観戦に訪れるスターたちは今やスタイルアイコンとみなされている。テニスもまたファッションショーとなっており、トップセレブたちはボックス席に座るために最高のハイブランドのファッションに身を包み、スター選手、特に有名なのは現役時代のセリーナ・ウィリアムズだが、型にはまったトレーニングウェアにデザインをほどこした、特別なルックでコートに立っている。
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今シーズン、特に目立っている一人が、テニス4大大会女子シングルスで4度の優勝(全米オープン2回、全豪オープン2回)を誇る大坂なおみ選手だ。2024年の全米オープンは2回戦で敗退となったが、2試合とも彼女の衣装は紛れもなく最高の“サーブ”だった。
初戦の8月27日(現地時間)、大坂選手はフリルをたっぷりあしらったブラットグリーン(歌手のチャーリー・XCXの最新アルバム『ブラット』が火付け役となった、この夏のトレンドカラー)のテニスウェアを着用した。それはアンブッシュのデザイナー、ユン・アンがデザインした、ナイキのカスタムメイドである。
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ファッション界のために、ファッションを提案する大坂選手の“ファーストルック”は、ウエストに1つ、ブルゾンに1つ、そしてスニーカーに1つずつ、印象的なリボンという形で、ふんだんに装飾が取り入れられていた(Beats by Dreのヘッドフォンにも2つのリボンとパールがあしらわれている)。
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2回目の登場でも、大坂選手は同じようなスタイルを披露したが、今回はモノトーンだった。同じくフリルのついたウェアに、おそろいのブラックのサンバイザーとウィンドブレーカーを合わせた。このルックではさらにフェミニンなディテールが強調され、ウェアにはリボンが、編み込んだ髪にはパールがあしらわれていた。
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リボンのトレンドは昨年から大人気で、ファッション全体としては飽和状態に達している。リボンの流行を警戒する声もあるが、大坂選手のスポーツウェアは「コケット(SNSでティーンに人気の“フェミニンな美学”)」の定番アイテムに新たな命を吹き込んだ。
※( )内は編集部注
translation & adaptation: Akiko Eguchi
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