「長く使ってきたお風呂の古さや汚れが気になる」
「今のお風呂が狭くて使いづらい」
などの日常のちょっとしたお悩みから、お風呂のリフォームを検討し始める方は多いのではないでしょうか?
この記事では、お風呂のリフォームを考え始めた方に向けて、気になるお風呂リフォームの費用相場を解説しています。
価格帯別に実際のリフォーム事例も紹介しているので、どれくらいの費用でどんなお風呂のリフォームができるのか、リフォームプランを立てる際の参考にしてみてください。
1.お風呂リフォームの費用相場・工期
リフォームガイドが集計したデータによると、お風呂の全体的なリフォームでの一般的な費用の相場は、60〜120万円です。
リフォームガイド調査:データで見るお風呂リフォームの費用と相場より
お風呂のリフォームでは、今のご自宅のお風呂の種類や状態、希望するお風呂の設備、工事の内容によって金額が大きく変動するため、費用に幅があります。
ここでは、代表的なお風呂のリフォームを3種類紹介していきます。
まずはどんな種類があって、どのくらいの費用相場になるのか以下の表で一緒に確認していきましょう。
60~120万円 | 3~4日 |
70~150万円 | 4~7日 |
45万円~(工事内容による) | 3週間~1か月程度 |
ご自身のお風呂リフォームにどれくらい費用がかかるのか確認するためには、今の浴室の状態が以下のどちらかを確認することが大切です。
ユニットバスと在来浴室の違い・見分け方
ご自身のお風呂リフォームにどれくらい費用がかかるのか確認するためには、今の浴室の状態がユニットバスなのか在来浴室なのかを確認する必要があります。
ユニットバスは浴槽や壁・床が一体化しているお風呂のことです。在来浴室と比べて断熱性能が高いので暖かく、組み立てに特別な技術も必要ないためリフォーム会社によって仕上がりのばらつきなどが出にくいというメリットがあります。
在来浴室は、浴室の周りに防水を行ったうえでタイルなどで床や壁を仕上げたものです。昔ながらのタイル張りのお風呂などをイメージしていただくと良いでしょう。費用と工期はユニットバスよりもかかりますが、ひとつひとつ作り上げていくためこだわりの浴室を実現することができます。
ユニットバスと在来浴室は、お風呂の天井に点検口があるかどうかで判断しましょう。
浴室の点検口
上の写真のような点検口がある場合はユニットバス、ない場合は在来浴室です。
それでは、
の3つのパターンごとに費用を詳しく見ていきましょう。
ユニットバス→新しいユニットバスにリフォーム
ユニットバスを新しいユニットバスにリフォームする費用の相場は、約60~120万円です。
ユニットバスを新しいユニットバスにリフォームする場合、リフォーム費用は以下の2つの要素によって変動します。
ユニットバスのグレード
ユニットバスのサイズ
これらの2つの要素の組み合わせで、リフォーム費用は以下のように変動します。
56~72万 | 61~76万 | 66~81万 | 76~91万 |
65~83万 | 70~87万 | 75~92万 | 85~102万 |
89~107万 | 94~112万 | 99~117万 | 109~127万 |
※TOTO、LIXIL製の売れ筋ユニットバスの交換費用
※マンションは0.75坪タイプが大半、戸建ては0.75坪か1.0坪タイプが多い
賃貸物件に多いローグレードのユニットバスなら60~80万円、ミドルグレードなら70~90万円、ハイグレードであれば90~120万円前後を予算として見込んでおきましょう。
▼ユニットバスのサイズについて知りたい方はこちらをご覧ください。
ユニットバスのサイズを完全解説!一般的なサイズ・快適なサイズは?
在来浴室(タイル張り浴室)→ユニットバスのリフォーム
在来浴室からユニットバスにリフォームする費用の相場は、約70〜150万円です。
タイル張りの在来浴室のリフォームでは、基礎のコンクリートを解体する必要があるため、ユニットバスの交換に比べて費用相場が少し高くなります。
また、在来浴室からユニットバスにリフォームする費用は、主に以下の2つの要素によっても変動します。
ユニットバスのグレード
下地補修の有無
この2つの組み合わせで費用がどのように変わるかをまとめると、以下のようになります。
63~83万 | 68~98万 |
72~94万 | 77~109万 |
96~109万 | 101~124万 |
※TOTO、LIXIL製の売れ筋ユニットバスのリフォーム費用
※ユニットバスのサイズは、売れ筋の0.75~1坪タイプの費用
在来浴室の場合、築年数が20年も経つとタイルの隙間から水が浸入してくるため、土台や壁が腐食しているケースが2~3割ほどあります。そのような場合は新しい下地に補修する必要があり、追加で5~15万円ほどかかる可能性があります。
在来浴室のままリフォーム
在来浴室のままリフォームする費用の相場は、工事内容によって様々です。
浴槽のみ、壁や床のみの部分的なリフォームであれば50万円以下と費用を安く抑えることができる反面、浴室全体を丸ごとリフォームする場合は150万円以上かかる場合もあります。
在来浴室のまま行うお風呂リフォームでは、次の2つの要素によって費用が変動します。
どんな素材の浴槽にするか
どんな素材の床・壁材にするか
既製品のユニットバスと違って、オーダーメイド方式で作る在来浴室は浴槽・壁材・床材の種類や設備などにこだわるほど費用が高くなります。
[参考] マンションと戸建てでも費用相場は20万円ほど違う
出典:https://www.reform-guide.jp/zentai-hiyou/
リフォームガイドの調査によると、戸建てのお風呂リフォームはマンションと比べて20万円ほど平均費用が高いという結果が見られました。
(※実際の見積もりを集計して算出した数字ですので、あくまで参考データとなります。)
戸建てのほうが高くなってしまう理由としては、もともと在来工法の浴室が多いことや、浴室のサイズがマンションに比べて大きいことなどが考えられます。
戸建て・マンションそれぞれのお風呂リフォームの費用については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
戸建ての浴室リフォームの費用、浴室を広げる方法や施工事例10選
【マンションのお風呂・浴室リフォーム】費用・事例・商品の選び方
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2.60万円以下のお風呂・浴室のリフォーム事例
60万円以下でできるお風呂・浴室のリフォームには、さまざまな工事があります。
60万円以下でできるお風呂・浴室のリフォーム内容
浴室ドアの交換
在来工法の浴槽交換
床材のリフォーム
壁材のリフォーム
浴室床暖房の設置
浴室乾燥暖房の設置
手すりの設置
シャワーユニットの設置
コストを抑えつつお風呂や浴室の雰囲気を一新したい場合、浴槽や床材の交換がおすすめです。
機能性を向上させたい場合には、浴室床暖房や浴室乾燥暖房を設置することで、冬場の冷え対策や湿気対策ができます。
ご自身やご家族が高齢になってきた場合は、手すりの設置や滑りにくい床材への交換も検討しましょう。転倒のリスクを減らし、安全に入浴できる環境を整えることができます。
ここからは60万円以下でお風呂・浴室リフォームを実現した事例を3つご紹介します。
①【9万円】浴室入り口のドア交換
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出典:https://39reform.com/2022/06/07/%e6%b5%b4%e5%ae%a4%e3%83%89%e3%82%a2%e4%ba%a4%e6%8f%9b/
9万円 |
1日 |
ドア交換はお風呂・浴室リフォームの中でも比較的安価にできます。
こちらの事例のように、長年の使用で建付が悪くなったユニットバスのドアも、リフォームすることで快適に使用できるようになります。
また、ドアを交換することで、浴室の断熱性能をアップさせることもできます。
②【16.8万円】浴槽のみの交換
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出典:https://www.reform-guide.jp/topics/case/nerima-i-bath/
マンション |
27年 |
16.8万円 |
1日 |
※工事費用には浴室本体代のほか、設置費用、追い焚き機能追加、ゴミ処分費が含まれます
少し大きすぎると感じている浴槽は、暮らしに合ったサイズに交換することで、無駄な水道代・ガス代がかからなくなり節約につなげることができました。
また、最新のユニットバスの中には節水効果に長けた製品も多く出ていますので、最新のユニットバスに浴槽交換するだけでも節水が叶い、節約が実現できる場合もあります。
③【56万円】費用を抑える工夫を施してユニットバス交換を実現
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出典:https://www.8044.co.jp/gallery/302
マンション |
25年 |
56万円 |
3日 |
ユニットバス全体の交換でも、工夫次第で費用を抑えることが可能です。
こちらの事例では、洗面室の壁をできる限り壊さず、化粧額縁を採用することでコストダウンを実現しました。リフォームを機に、浴室から洗面室につながる床部分も、フラットな仕様に変更しています。
コストを抑えて行うお風呂・浴室のリフォームについては、以下の記事でも詳しくご紹介しています。
50万円以下でできるお風呂・浴室リフォームは?費用を抑えるコツも伝授