ルールや文化にとらわれない指輪を。LA発のジェエリー「スピネリキルコリン」の足跡

“サークル”を重ねたミニマルなデザインで、世界中のジュエリーラバーから注目されているジュエリーブランド「スピネリキルコリン」のデザイナー、イヴ・スピネリ(Yves Spinelli)が来日。彫刻家で妻のドワイヤー・キルコリン(Dwyer Kilcollin)とともに、ブランドをスタートさせて14年、ウェディングコレクションをローンチさせた「スピネリキルコリン」のこれまでについて聞いた。

それぞれが好きなものを。「スピネリキルコリン」らしいウェディングリング

2024年には、もともとオーダーを受けたり、インラインのものをウェディング用に購入する人が多かったことから、ウェディングコレクションをローンチ。本国ではLAのショップでのみ取り扱ってきたが、国内ではロンハーマンでの取り扱いを機に日本に初上陸した。


「Solitaire」コレクション

「いくつかのリングがつながっていることも、ウェディングに選ばれる理由なんだと思います」とイヴ。コレクションは、ダイヤ1石が輝く「Solitaire」、シンプルなハーフラウンドリングの「Wedding band」、1連のエタニティバンドを添えた「Diamond」の3カテゴリで構成。ウェディングリングと聞くと、日本では同じリングを身につける習慣が一般的だが、「もちろんペアで合わせてもいいし、それぞれが好きなものを選んでもコレクションとして成立するはずだ」とイヴはすすめる。ちなみに、イヴは「Wedding band」の太めのリングを、ドワイヤーは2人で初めてデザインした「Juno」(「Diamond」コレクションのアイテムにもなっている)を身につけている。

〈左から〉「Wedding band」コレクション、「Diamond」コレクション

「サニーという友人に作ったのがきっかけでした(エタニティータイプのリングでDiamondの中にサニーという名前でラインアップしている)。Wedding bandはオーダーを受ける中で、男性からもう少し太さのあるものが欲しいという声があって。それぞれの国によって文化に違いがありますが、アメリカでは男性はシンプルなもの、女性はダイヤモンドのついたデザイン好むようで、各自が好きなように選んでいます。ブランドらしくルールにとらわれず、どちらにとっても寄り添えるリングを見つけてもらえたら」

父親のデザインから始まり妻、そして友人らからの支持を得て育まれてきた「スピネリキルコリン」。サークルが人と人との縁をつなぐように、指元で特別な存在として輝いてくれるはずだ。

text: Mio Koumura

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