まとめ
年末調整は毎月源泉徴収された税金と本来負担すべき税金との差額を調整する
扶養家族や生命保険の加入状況を把握し、年末調整では適正な税額が計算される
医療費控除など年末調整では対応できない所得控除もある
年収400万円のケースを事例に年末調整について詳しく見てきました。毎月の給与支払時に「給与所得の源泉徴収税額表」から控除される所得税額と、年間通して本来納めるべき税金との差額を年末調整で計算し、差額があれば還付してもらえるという一連の流れ、ぜひ理解しておいてください。
年に1回のことであるため、「毎年この時期になるとよく分からず、同僚などに聞きながらなんとか必要書類を提出している」という人も少なくありません。ただ、年末調整をしっかり理解することは皆さんが納めている税金自体を深く知ることに繋がります。現在は電子的な手続きを取り入れている会社も増えています。ぜひ、面倒くさいなどと言わず、積極的に理解に努めるようにしてください。
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年末調整に関するQ&A
Q:給与明細を見ると住民税も源泉徴収されています。住民税も年末調整の対象になるのですか?
A:年末調整は所得税が対象で、住民税は対象ではありません。住民税は前年の所得に応じて支払うもので、既に確定された金額が差し引かれているためです。
Q:年の途中で退職し、再就職した場合、どちらの会社が年末調整を行ってくれるのですか?
A:年末時点で在職している会社、つまり再就職先が年末調整を行います。よって、退職した会社から発行される「給与所得の源泉徴収票」を再就職先の会社に入社する際に提出してください。再就職先の会社が前職の給与も踏まえ、年末調整を行う形となります。