ペーパードライバーの “迷惑運転行為”に、走行距離30万km超のゴールド免許所持者が怒りの告発

―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―

クルマ好きの腕時計投資家の斉藤由貴生です。

私は、好きなモノを『買って⇒楽しんで⇒高く売る』ということをモットーとしているのですが、昨今の世の中では「シェア」という選択が市民権を得ているといえます。

特にクルマでは、カーシェアリングサービスが普及。以前は、「クルマを借りる」ためには、レンタカー屋さんに行って手続きをする必要がありましたが、カーシェアであれば、近所にあるコインパーキングなどでスマホ経由でクルマをアンロック。気軽にクルマを借りられるようになったといえます。カーシェアは、まさに「いつでも」「どこでも」「少しでも」クルマを使うことができる便利なサービスだといえます。

カーシェアサービスを街中で見かけるようになったのは2010年頃ですが、当初はコンビニ駐車場に置かれている車両が目立っており、車種もピンク色のフィアット500など、キャラクターが強いものが用意されていました。サービスが誕生した当時は、「世の中が未来になっていく」という感覚があったといえます。ただ、そういったサービスが一般化した今、カーシェアは全く珍しくありません。

そんな便利なカーシェアサービスでありますが、それを利用する人は普段から運転をするわけではないようです。そのため、ずっとハイビームで運転するシェアカーや、変な動きをするシェアカーをよく見かけます。実際私が運転していても「危ない動き」をするカーシェア車両はとても多い印象です。

結局のところ、運転に不慣れであるがゆえに、普段から運転をするドライバーからすると「迷惑な運転」になってしまうのでしょう。

ということで今回は、便利なサービスを上手く利用する人が一人でも多くなるために、「迷惑運転」の例をいくつか紹介したいと思います。

◆迷惑運転1.追い越し車と張り合ってしまう

私は、2004年に免許を取ってから20年、毎年1.5万キロ~2万キロ走行しているため、これまでの総走行距離は30万キロ以上であります。これまで事故をしたことがなく、保険は20等級。免許はゴールドカードです。そんな私が、最もストレスに思うのが、「張り合うクルマ」です。

例えばですが、片側1車線道路で追い越し可の道があったとします。そういった道での追い越しをかける場合、私が抜かそうとすると、「抜かさせまい」と張り合うクルマが多いのです。ちなみに、片側1車線の道でも、センターラインが破線の道は追い越し可能ですが、こんな初歩的なことを理解していない人が多い模様。テレビ局のニュース番組でも「逆走」などと取り上げられていたことがありました。逆側車線に出て追い越しをするため、逆側に見えるのも理解できなくはないですが、これは逆走行為とはいえません。

不慣れなドライバーは、そういったことを知らないのもしれませんが、追い越しをかけられたときにアクセルを踏んで追い越させないようにするなんて最悪の行為。やめてください。

私が追い越しをかけるときは、何分間かの間、前のクルマが「40キロぐらいで走っている」などと観察・確認してから追い越すわけですが、こちらが抜かそうとしたときにアクセルを踏みたして60キロぐらいになるクルマが一定数いるのです。

なんで、ずっと40キロで走っていたのに、抜かされそうになると60キロになるのか。走る速度に対して自分の意志を持ってください。

ちなみに、私は自分がどんなに速く走っているつもりでも、追い越しをかけられたら「張り合う」ということはしません。実際、自分よりも速い車を自分の前に入れたところで、そのクルマは「速く走ってくれる」わけですから、抜かされる側にとってデメリットとなることはないのです。

論理的に考えれば、抜かされるということには、全く不利益がないはずなのですが、それでも張り合うというのは、人間の「感情」によるものなのでしょう。抜かされたってあなたは負けたわけではありません。自分の意志を持って、自分が走りたい速度で走ってください。

◆迷惑運転2.追い越し車線(右側車線)を走り続ける

このところ、高速道路に乗ると「右側車線は追い越し車線 キープレフト」といった文言が電光掲示板に出ています。そのため、追い越し車線を走り続けるクルマは減った印象がありますが、それでも一定数「ずっと追い越し車線を走りつづけるクルマ」がいます。

追い越し車線は、その名の通り追い越すための車線ですから、追い越しが終わったらスムーズに走行車線(左車線)に戻る必要があります。しかし、「右側車線=追い越し車線=速く走るための車線」と勘違いしている人が一定数いるためか、走行車線(左車線)にクルマがいないのに、ずーっと追い越し車線を走り続けているクルマがいるのです。

追い越し車線キーパーとでもいいましょうか。そんなクルマがいると、その後ろにはクルマが列をなしてしまいます。キーパー目線では、バックミラー見ると、自分の後ろには1台ぐらいしかクルマがいない(距離も離れている)と思うかもしれませんが、その後ろにあなたを抜きたいクルマが多々いるのです。

追い越し車線からどかない行為は、他のドライバーにとって迷惑ですし、渋滞の原因にもなり得ます。また、これは迷惑というだけでなく「車両通行帯違反」でもあるため、追い越しが終わったらきちんともとの走行車線に戻ってください。

ちなみに、私は少しでもスペースがあれば積極的に走行車線に戻るようにしているのですが、そうすると私の後ろを走っているクルマが「もっと速く走らなければならない」と勘違いして、スピードを上げることがあります。私は、そのクルマの後ろにつくのですが、結局、そのクルマは「その速度」で走りたいわけではないため、スピードが落ちます。私は、常に一定速度で走っているため、再度そのクルマを抜かすことになるわけですが、そうなった場合「面倒くさい」と思います。ちなみに、そのクルマが追い越し車線キーパーだった場合、さらなるストレスとなります。

◆迷惑運転3.車の流れに逆らう


赤信号から青信号に変わったときや、渋滞の高速で前が動き始めたときなど、進んでいるのにもかかわらず「なかなか進まないクルマ」がいます。そういうクルマは、前が進んでいるということが気づいたら、猛ダッシュのように進む傾向が多く、なにかと後ろを走っているこちらが「ストレス」となります。

そのクルマの前(自分の前の前)まではすでにスムーズに流れているのに、自分の前が進まない場合「進んでるよ!」と知らせたくなりますし、気づいたら猛ダッシュされるのは、自分と前車との間に大きな差ができて、場合によっては他のクルマに入られる可能性もあります。他のクルマが入っても良いのですが、「もしも変な運転のクルマだったら嫌だ」というストレスは発生。また、『前が進んでいるのに進まない⇒気づいて猛ダッシュ』という行為を繰り返すと、そのクルマの前に違うクルマが多々入ってくるため、こちら側の車線にどんどんクルマが増えてくるというストレスにもなります。

前のクルマが進んだら、そのクルマに合わせて前に進みましょう。

◆「運転に不慣れ」を自覚すべし

以上、特に迷惑と思われる運転を3つ紹介しましたが、普段運転しない方が重視すべきは、自分が「日常的に運転しないドライバー」であるという自覚を持つことだと思います。

特に、最初に紹介した「張り合うクルマ」は若葉マークをつけたカーシェアでも結構な割合いるわけですが、なぜ不慣れなのに張り合うのだろうと、私は不思議に思います。

私の場合、不慣れなことに対しては「自分が不慣れである」と自覚して、なるべく他人に迷惑かけないようにしますし、そういったことは一般的な常識と認知している人が多いと思います。

例えばですが、私が知らない土地などで運転する際は「自分が不慣れ」と意識して運転するようにしています。特に、Googleマップでの道案内は、地元民が使うような抜け道を通してくれることがあるため、「この細い道でのすれ違いポイントは地元民のほうが詳しいはず」と思って、なるべく相手に迷惑をかけないようにします。

ということで、普段から運転をしない人は「自分が不慣れである」という謙虚な気持ちをもって運転してください。そうすると、他人にも迷惑をかけないでしょうし、運転にも慣れて、どんどん上手くなることだと思います。

―[腕時計投資家・斉藤由貴生]―

【斉藤由貴生】

1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある