日本大学は2024年9月18日、重量挙部の幹部が部員からの納付金を不正徴収していた問題について、被害総額が過去10年間で3685万円だったと公式サイトで発表した。陸上競技部とスケート部でも不適切な事例が判明したという。

「不祥事の根を絶ち切り、改善改革を進めていく」

日大は24年7月、重量挙部で10年間にわたる金銭不祥事があったと発表。入学金や授業料の全部または一部を免除されている奨学生の部員が被害を受けたとし、被害回復に向けた手続きを開始したと報告していた。

重量挙部の幹部は、うその内容が書かれた入学案内と納付金の請求書を部員の保護者に送付し、同部の金融機関の口座に振り込ませた。多くを私的に使い込んだという。

日大は9月18日、被害を受けたのは48人だと発表。47人に対する返金は完了し、残り1人の返金手続きも進めているとしている。11年以上前の被害についても調査を行っており、事実関係が確認できた被害者には返金手続きを進めている。重量挙部の幹部らに対しては「責任に応じた厳正な追及を行っております」と報告した。

少なくとも陸上競技部は10年間、スケート部でも7年間、奨学生として免除された納付金の全額または一部を部の口座に振り込ませる事例があった。だが、幹部の私的な使用を認められていないとしている。

日大は、「本学に対する社会の信頼を裏切ってきたことに関して、改めて本学として深くお詫び申し上げます。不祥事の根を絶ち切り、改善改革を進めていく決意であることを申し上げます」と謝罪している。