V奪回が厳しくなった広島が、CS進出も危うい状況になっている。
最大14あった貯金は3に
9月は3勝13敗と大きく負け越し、最大14あった貯金は3に減った。2位・阪神と4.5ゲーム差に広がり、4位・DeNAは0.5ゲーム差に迫ってきている。
2024年9月19日の広島戦(神宮)は1-5で敗れて3連敗を喫したが、投打がかみ合わない象徴的な試合だった。
先発の床田寛樹が2回に山田哲人にソロ、5回にドミンゴ・サンタナに3ランを浴びるなど5回10安打5失点KO。打線も10安打を放ったが、再三の好機で決定打が出ない。1得点にとどまり、ベンチを引き上げる選手たちの表情は硬かった。
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「1発を打てる選手が少ないので…」
広島は強力投手陣で白星を積み重ねて優勝争いを繰り広げていたが、疲れの見えた今月はリーグワーストの月間防御率4.75。
打線がカバーしたいところだが、迫力不足が否めない。長距離砲の末包昇大は今月に14試合出場で打率.161、0本塁打、4打点と打撃不振に。野間峻祥を4番に据えるなど打線のテコ入れを図っているが、機能していない。
19日時点で、今季383得点はリーグ5位。51本塁打はリーグ最少だ。
スポーツ紙記者は
「投手陣は頑張ってきたので責められない。失速の原因は打線です。1発を打てる選手が少ないので、相手バッテリーは怖さを感じない。一気に負けが込んできて、選手たちの疲労も気になります。シーズンはあと13試合残っていますが、今のままではCS進出も危うい」
と不安を口にする。
20日から本拠地・マツダで首位の巨人を迎え撃つ。ファンの熱烈な声援を背に受け、息を吹き返せるか。(中町顕吾)